寒波到来
「司馬遼太郎短編全集 6巻」文藝春秋。
短編全集の6巻目。
収録作品の中では、「俺は権現」「花房助兵衛」の2作品がよかった。
新撰組を描いた一連の暗殺作品は読んでいて気分が暗くなるが、実際の新撰組もこうであったろうと思われる。
美青年剣士として人気のある沖田総司が冷酷な暗殺者として描かれているが、実際の沖田総司もこうであったろうと思われる。
俺は権現は、笹の才蔵として名高い可児才蔵を描いた作品であるが、ここに書かれたようなことが本当にあったのかわからないが、司馬のことだからかなり史料を読み込んで書いたのであろうと思われる。
花房助兵衛は秀吉に暴言を吐いて打ち首にさせられそうになり、思いとどまった秀吉によって切腹に処分を変えられたが、もう一度思いとどまった秀吉に宇喜多秀家に「加増してやれ」と言わしめた豪傑である。
物慣れた歴戦の武将である家康と、侍大将程度の器量であった助兵衛との対比が面白い。
「俺たちを笑うな!わしらは怪しい雑魚釣り隊」小学館文庫。椎名誠。
71歳になり益々元気な椎名誠が隊長の雑魚釣り隊の釣り旅行を描いた作品。
釣りに行き、キャンプをし、釣った新鮮な魚を食べつつ他のごちそうも食べてただ酒を飲みたき火をする。
こんな風に生きられたら男として幸せであろうと思う行き方である。
私も釣りに行きたくなってきた。
年度内にいけるかなあ。