読書日記「百年の孤独」
弁護士特約を利用して交通事故の依頼を受けることが多いが、最近は保険会社がこちらの見積に難癖をつけてくることが多くなった。
保険のパンフレットでは、「弁護士の費用を出せます」ということが書いてあるのだが、実際のところで支払を渋るのは、広告的にも問題だと思うのである(不当表示ではないかと思う)。
私の事務所は基本的に日弁連と保険会社とで協定を締結している基準で請求しているので、文句をつけられる筋合いはないのだが、なんやかやと言ってくる。
先日も無茶苦茶なことを言って費用を減額しろと言ってくるので、担当者限りの意見なのか会社の意見なのか明らかにせよと言っておかしい点を山ほど指摘したところ、担当が変わり、「申し訳ございません。あの担当がおかしいんです。」ということになって費用を認めてもらった。
しかし、こういう文章を作成するのも手間である。
私はおかしい対応をされたら担当限りのこともあるだろうし、それで押せる弁護士にはそうして減額させようとしているかもしれないので、とことんやり合うことにしている。
ただ、中にはそのまま保険会社の意見で低廉な費用でやっている場合もあるのではないかという危惧を抱いている。
依頼者にも説明はする。こういうことをしていると、「事故にあっても安心できない」となって、その保険からよその保険に契約者が流れてしまうと思うのであるが、どうであろう。
ネット社会なので、「あの保険会社は弁護士特約の支払渋いらしいよ」などという情報も流通してしまうかもしれない。
中には弁護士の考えを尊重して何もいわない保険会社もあるのである。
どこの保険会社がどうとはいえないが、事務所で定期購読している自保ジャーナルなどを見ていると、過大請求だなあと思う事案が掲載されていることも事実である。
しかし、証拠に基づいてやっている普通の弁護士からすれば、十把一絡げのように、すべての請求についてケチをつけられるとそのための労力を使うことになり、非常に面倒である。
何とかならないものかと思う今日この頃である。