読書日記「百年の孤独」
少し前に読売新聞で掲載されていた記事の表題である。その理由として、弁護士特約が保険につくようになったので、少額の事件でも争う場合が多くなったということと、弁護士が過大な請求をしたり、訴訟を長引かせているケースが見受けられるというようなまとめ方であった。
そのような一面がありうることは否定しないが、それだけではなく、昔の医療技術であれば死亡していた可能性がある脳障害の事案でも、高次脳機能障害の後遺症を残して生存する確率が上がったため、訴訟となるケースが増えていることや、過去には保険会社の示談提案に何も疑問を抱かずはんこをついて示談をしていたが、様々な情報を調べられるようになって保険会社の提案に疑問を抱いて弁護士に相談に行った結果訴訟となるケースなどが増えているということも理由にあげてよいのではないか。
低い等級の後遺障害であれば争わなかったケースでも、14級を12級にあげてもらいたいという要望を持ってこられる方の割合もけっこうある。
保険契約者の方の意識変化もあるはずであるのに、話を物損と弁護士の過大請求だけに限定する記事に非常に違和感を感じた次第である。
別途一度論じたいと思うが、保険会社側が正当な弁護士費用の請求でも支払を拒否するケースが出てきており、記事の裏側に保険会社の情報操作をしたい思惑が見え隠れするように思うのは私だけであろうか。
以上である。