読書日記「百年の孤独」
弁護団の事務局をいくつかしていると、その分野の相談を聞いたが、自分は詳しくないからといって、弁護団に紹介してよいか、という打診を受けることがある。
全然紹介してください、ということで、紹介された方から連絡がある。
ここまではよい。
しかし、相談してくる人の情報を伝えてくれていないことがあり、電話で聞くと、「今すぐ聞いて欲しい。これから行ってよいか。」ということを言われることもままある。
事情を聞くと、本日中に相手方に連絡しないといけないことになっているからであるという。
連絡してきた弁護士は、当然、急いでいるということは確認しているはずであるのに、そうしたことは伝えてこないことがままある。
こちらが身体が空いていないこともあるから、相談者が急ぎだと予め言ってくれれば、相談者に急に対応出来ないかもしれないと伝えてくださいよと言えるのだが、もう相談者の方は、「自分が急いでいることも当然伝わっている」という勢いで聞いてこられるし、被害者救済のために作っている弁護団であったりするので、うちの事務所の空いている弁護士に時間を取ってもらい、事務所で相談を受けることになる。
自分が聞けない事件を他の弁護士に紹介するときにもルールがある。急いでいるのであれば、自分も弁護士であるからそんなに急に聞けないことくらいは相談者に伝えておくべきだし、どうしても急ぎで紹介したいときには、「それでも聞いていただけますか」という問い合わせは当然するべきであろう。
物凄い若い期の弁護士からこのように一方的に紹介されて、こちらが対応に苦慮する場面に出会うと、なんだかなあという気にさせられる。
もちろん、「自分は詳しくないけど、中先生、簡単に事件のポイント教えてよ」などと厚顔無恥な電話よりは丸投げする方がましではあるが。
そんなに簡単に教えられるのであれば、弁護団を組んで智恵を絞ってやらんわい。電話で数分で教えられるような事件ではないのである。
以上。