読書日記「デスチェアの殺人」
<依頼者>
事故当時20代女性
<交通事故の態様>
信号機のある交差点で対面信号が青になったため自転車に乗って、自転車横断帯を通行していたところ、右折してきた加害車両が左方から自転車の前部に衝突した。
被害者は転倒を防ごうとして、右側に強く足をついて踏ん張り、その際に右半身をひねり、衝撃を右半身で受け止めるような形となった。
また、ハンドルを握っていた右手にも強い負荷がかかった。
<傷害及び後遺障害>
本件事故により外傷性頸部症候群、腰椎捻挫、右手拇指橈側手根中手靱帯損傷等の診断を受け、約2年後症状固定となったが、頸部、腰部、右上肢に後遺障害が残存した。
自賠責の後遺障害等級認定では頸部と腰部の症状についてそれぞれ14級9号の認定を受け、右上肢の症状については非該当との認定を受けた。
依頼者は事故後、右手の症状に苦しみ続けておられ当該症状が後遺障害と認定されないことは明らかに不当な認定であった。
<訴訟提起及びその結果>
適正な後遺障害認定とそれに基づく賠償を求めて京都地方裁判所に提訴。
当方で事故後からの医療記録を精査して主張を行い、さらに担当医師に意見書の作成等を依頼し、本人の詳細な陳述書を提出するなど主張立証を尽くした。
その結果、裁判所から、右上肢の症状を後遺障害等級12級(頸部と腰部はそれぞれ14級で併合12級)とする
和解案の提案がなされ、和解が成立した(賠償額1000万円超)。
担当弁護士は紀です。



