寒波到来
電車でトイレのある車両に乗っていた時のことである。
トイレに入ろうとして隣の車両から来た60代くらいの男性と、20代くらいの女性が同時にトイレのドアに手をかけようとした。
60代くらいの男性は女性に手をすっと出して、「どうぞ」というように先に進めたところ、女性の方は遠慮もせず、そのままトイレに入った。よほど切羽詰まっていたのであろう。
60代の男性は、そのままトイレの前で待っていたが、トイレから女性がなかなか出てこず、その間にトイレの前を乗客が通り過ぎるたびに、「俺が待ってるんやからな」というオーラを出していた。
出物腫れ物ところかまわずというもんねえ。
その表情が意地悪な私には面白かったのである。
まあ、私も人間であるから、同じような目にいつか遭うかもしれないけど。