裁判所で待たされる

中隆志

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 裁判所を待たせたことも何回かあるが(電車が遅れていたり、豪雨で中々進めなかったり。仕事に集中して事務所が出るが遅れたり)、基本的には裁判が始まる5~10分前には裁判所に到着するようにしている。
 回数でいうと、裁判所で待たされることの方が圧倒的に多い。
 裁判所で待たされる理由の一つは、相手方代理人が来ない場合である。
 これも毎回来るのが遅い人もいて、裁判所では毎回時間通りに来ない人は嫌われるようである(裁判が後ろにずれ込んでしまう可能性があるからであろう)。

 もっとも多いのは、裁判所によって待たされる、である。
 前の事件が少しずつずれこんで待たされる場合もあるが、一番多いのは和解の話をしていて佳境に突入して、詰めをするために時間が延びて、後ろの事件である私が待たされるというものである。
 話合いで解決するのであれば、多くの事件ではそれがベターであるとは思うし、裁判官も判決を書かなくても済むし、控訴もないから紛争も通常はそこで解決する。
 和解したいのはわかるのだが、30分しか取っていなくて、1時間近くかけられると、こちらは30分待たないといけなくなる。
 先日は、途中で前の事件を中断して、私の担当事件を入れるという一幕もあった。私の事件はわずか数分で終わるものだから、早く中断してもらいたかったものである。
 時には中断してくれず、ひたすら前の事件が終わるのを待たされる時がある。
 記憶では、45分待たされたものがあった。
 次の予定が空いていればまだいいが、次の裁判があるとダメであるし、来客があっても事務所の来客を待たせることになる。
 また、予定が空いているとはいえ、やろうとしていたことの予定も狂ってくるし、出来ればあまり待たされるのはかんべん願いたいところである。
 裁判官は、待たせることにはある程度罪悪感はあると思うのだが。

 人間のしていることなので、やむを得ないところもあるかとは思うが、それぞれに予定があるので、出来れば待たされたくない。

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