寒波到来
相手方の弁護士で、妙に偉そうな弁護士がいることがある。
誰にも頼まれていないが類型化すると、
1、ベテラン弁護士で偉そうである。
これは、長年の経験で醸し出すオーラや威厳で偉そうに(いや、こういう弁護士は本当に偉いのだが)、見えてしまうという類型は除く。そのような弁護士は、話をしてみると威厳はあるが、非常に丁寧であり、若手にも偉そうにしない。
ここでいう類型は、たいした仕事もしていないのに、単に長年やっているというだけで偉そうな口ぶりをしている、あるいは態度を取るベテランである。
弁護士の数が少なかった頃は弁護士というだけでステイタスであり、偉そうにしていても問題がなかったところ、そのままとなっている類型である。
ただし、この手の弁護士のほとんどはたいした仕事はしていないし、出来ないし、弁護士会の会務でも活躍出来ないし、していない。
2、少し経験を積んで偉そうである。
弁護士になって数年経って、経験を積んで「自分は出来る」と思って偉そうな態度に出る類型である。しかし、これもまたその自信はエセであり、トレーニングを積んだ弁護士からするとちゃんちゃらおかしい自信であり、「よくあれで偉そうな態度取れるよな」と周囲から思われている類型である。
中堅にも同様なタイプは存在する。
鼻をへし折られることが多いが、偉そうなのは自分のアイデンティティだったりするので、間違っているのは自分ではないと思い、小さなプライドにしがみつくことも多い。
3、全く経験もないのに偉そうである。
これは、小心者の犬がキャンキャン吠えているのと同じである。経験がなく、また大して優秀でもないのに、根本的に間違った自信を持っているか、あるいは自信のなさの裏づけで、とにかく態度はでかく、話しぶりも偉そうという類型である。
このような態度を取っていると、裁判官や相手方のトレーニングを積んでいる弁護士からすると、心の中を見透かされる。
本当に有能で出来る弁護士は総じて態度は穏やかで、若手にも優しく話しかけるものである。
相手方弁護士に対しても品位を重んじて(いや、こいつには品位は重んじなくていいやろという相手もいるけど、そこはグッと我慢して)接しなければならないのである。
私は私の元ボスから偉そうに言われたことは一度もないし、自分もかくありたいと思っている。
かなり親しくなった若手との間では偉そうにすることもあるが、そこは仕事上とプライベートでまた違う話である。