勤務弁護士にも予定がある

中隆志

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 経営弁護士として気をつけないといけないのは、勤務弁護士にも仕事の段取りが当然あるということである。
 経営弁護士が自分が仕事が出来ていないことをぎりぎりになって勤務弁護士に押しつけるほどやってはいけないことである。
 事務所に急ぎの事件が入ってきて、経営弁護士もそれなりに事件をやっていて勤務弁護士が急ぎの事件の主任になるなどではなく、経営弁護士はポワンと遊んでいて、あるいは勤務弁護士よりも仕事量が少ないにもかかわらず、自分の主任の事件で間に合わないからといって勤務弁護士に今すぐやってくれなどというのはもはや経営者失格である。

 給料を支払っているからといって、何を頼んでもいいということにはならないのである。
 経営者弁護士が具体的事件をやらずにたとえば営業に専念したいのであれば、それなりに勤務弁護士を雇用するなり、あるいはパートナー弁護士を入れるなりするほかないと思うのである。
 自分は働かず、勤務弁護士に全てそのツケを押しつけるようなことはダメだと思うのである。

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