在りし日の小次郎
準備不足なのか、なかなか主張も出ないと思っていたら期日の直前に出てきて、さらに裁判の現場で分厚い証拠を出してくる相手方弁護士がたまにいる。
こちらは分厚い書類が入る鞄を持っていないことがあり、小脇に抱えて持って返ったこともある。
相手方弁護士は裁判に来て、裁判所とこちらに証拠を渡して、「あー、荷物が軽くなった」という顔をしているのであるが、こういう態度はどうであろうか。
「荷物になりますが申し訳ありません」の一言でもあればまだいいが、証拠を出して平然とした顔をしていたりするのである。
こういう礼儀をわきまえない弁護士は昔から居たが、また最近増えた気がするのである。
相手方弁護士に対してすら気を遣えないのだから、依頼者にも遣えないであろうし、いい仕事は出来ないであろう、と思う。
まあこれは出来がいいか悪いかという話ではあり、まだましという話もある。
ここには書けないが、この業界から退場した方がいいような弁護士も増えてきていると思う。
平安時代の末法思想ではないが、世紀末の様相を呈してきているような気がするのである。