在りし日の小次郎
中公新書の「バーのある人生」という本を読んだ。筆者は枝川公一という方で、アマゾンで検索してみると、たくさんバーに関する本を書いておられる。
私はバーが好きで、京都ではいきつけのバーは3、4軒ある。ホテルのバーに行くときもある。もっとも、大半はある一つのバーに入り浸っているようなものであるが。もちろんバー以外で飲んでいることもあるが(これも一つの店にしかほぼいかないけど)。
この本の中でバーの由来が書いてあるが、これも諸説あるらしい。まあ、それはこの際どうでもいいが、バーというところは、くつろげる空間でもあるとともに、一定の緊張感を持って飲みに行かないといけないところだと思っていて、この本でもやはりそう書いてある。
グダグダのなって飲みたい時に行くべきところではなかろうし、ギャーギャー騒ぎたいなら、バーのカウンターに座るものではないだろう。
自分の家で飲む訳ではないし、バーテンダーとの一定の緊張感を持って飲むところだと思うし、他の客との距離感も大事だと思うので、他の客の迷惑になるような行為はしてはいけないと思うし、店の迷惑になるようなこともしてはいけないし、あまり我が物顔に振る舞ってもいけないと思っているのだが、この本でもそのようなことが書いてあった。
実際、バーで飲んでいると、私から見てダメな客がけっこういるが、過去には私もそうではなかったかと、今になって冷や汗をかいている。
まだまだ酒飲みとしては私は修行中で、バーで勉強させてもらうこともしばしばであるが、この筆者クラスになると、逆にダメなバーもつらつらと書いてあり、これはこれで勉強になった。
私自身は、東京の帝国ホテルのバーでギムレットを飲みたいと思っているのだが、中々その機会に恵まれていなかったのだが、一度しっかりとバーについて勉強したいと思っていたので、参考になった。これからもいいバーのある人生を過ごせそうである。