在りし日の小次郎
歴史小説を読んだり、歴史を勉強すると、法律家にとって人間がこういう場合どういう行動を取るかとか、人間のタイプがいろいろいるからどう判断するか等、参考になることが多い。
私の事務所の若い弁護士にも小説を読むように言っているのであるが、中々日々の多忙さにかまけて読めていないようである。
事件を読み解く時に、人間が行うことであるから、人間をどこまで知っているかで事件の筋が浮かび上がることがあるので、趣味と実益を兼ねて私は歴史小説や歴史ノンフィクションを読んでいる。
もちろん神ならぬ身なので、すべてを読み通すことなど出来ないが、事件がこうなると説明していてそのとおりになると、事務所の弁護士からは怖がられることになるが、別段なんの根拠もなく言っているわけではなく、弁護士と自分の人生の経験と本などで読んだこと、事件の記録を読み込んで言っているので、予言ではなく予測があたったというだけのことである。
すべての事件がぴたりとあたるとよいのであるが、相手方もあることなので、中々そうはいかない。将来的にはそうなるのが私の理想である。