在りし日の小次郎
子どもの頃昆虫採集をしたことはないだろうか。今の子どもたちは昆虫採集をするのであろうか。
私などは、博物館などで、寸分の乱れなく並んでいる昆虫の標本を見てはため息をついていたクチである。
欠けたところのない蝶や蝉の羽。生きていた時の力強さを彷彿とさせるカブトムシやクワガタ。
特に、海外の巨大なカブトムシは子どもの頃の私にとって憧憬以外の何者でもなかった。
図鑑で何回もほれぼれと眺めて、それを捕まえて、飼い、標本にしたらどんなのだろうと想像したものである。
日本で取った昆虫を、昆虫標本キットというものを買ってきて、実際に標本にしたこともあったが、あの昆虫標本キットはたぶん子ども仕様なのか、うまくいかないのである。
本に書いてあるとおりにやっても、うまくいかず、何か薄汚い標本が出来るだけということも多々あった。
子どもの頃昆虫採集に費やした時間は相当のものである(まだ、ファミコンなんかもなかったから)。今の子どもはゲームの中で採集したりするのかもしれないので、実際の昆虫採集はしないのかもしれない。
最近は、休みの日に入っているペットショップのチラシを見ていると、昔海外で見た憧れのカブトムシなどが普通に近所の大型店舗の中にあるペットショップで売っている。
夏になると、買い物に出たついでに虫のコーナーは必ず見てしまうが、さすがにこの歳になると海外のカブトムシは見ているだけで満足だし、ましてや標本にしようとは思わない。
まあ、何年か前に、クワガタを幼虫から育ててはいましたが。。。
以上です。