在りし日の小次郎
駅で電車を待っていると、ものすごく太った男がニヤニヤしながら、舌をぺろぺろと出しては、近くを通る女性の後ろをいやらしい顔で少し追いかけてはまた列に戻るということを繰り返していた。
どこか精神に異常を来しているのであろう。
正直、近づきたくない輩である。
この男は、電車に乗って美人の女性の横に座った。そして、少し経つと、たばこを吸い出した。
さすがに周囲が顔をしかめて、咳をする人もいたのですぐにやめたが、こうした輩に注意でもして、刺されでもしたら皆かなわないと思うせいか、面と向かっては誰も注意しない。現に最近注意をした方が刺されるという事件はたまに起こっている。
そこに車掌が通りかかればどうしたであろうか。
車掌の職務としては、毅然として注意をすべきであろうし、職業倫理からすればしなければならないであろう。
私も弁護士の職務を遂行している時は、どれほど普段なら恐ろしいと思う相手にでも毅然として立ち向かわないといけないと思っている。
しかし、注意をした結果、逆ギレされたら、車掌も対応に困るし、場合によれば刺されてしまうということもあるかもしれないであろう。
これからは、車掌も異常な人に注意をするべく、格闘技とかの経験者でないとつとまらないようにしないと、車掌もおちおち注意出来なくなる。
やれやれである。