在りし日の小次郎
プロなので、当然依頼者よりは法的知識があることが前提であるが、プロの技能として、法的な話を、依頼者に伝えて理解してもらわないといけないという問題がある。
プロとしては当然の前提があり、そこをはしょられると、依頼者はわからないのである。
書面を書く時でもそうであり、頭が本当にいい人は、その前提をはしょっていたりして、何が書いてあるのかわからないことが多い。
伝える場合、受け手というものがあることを前提に話をしたり、書面を書いたりすることが大事である。
私自身も常時自省しているが、若手弁護士がトラブルになるのは、こうしたちょっとしたことであったりする。推測するに、なめられてはいけないという思いが働いてつい難しい言葉を使ってしまうのであろうが、それはプロとしての技能がないということを示すものにほかならない。