読書日記「百年の孤独」
京都では独立開業すると、一般的に事務所披露というものをする。
これは、事務所のお披露目会のようなもので、皆お祝い金をもって参加する。
披露宴をする経費を引いても、この祝い金でもって、1ヶ月くらいの事務所運営費くらいになるので、やった方がいい。ただし、今までの人付き合いがなければ、披露宴は大変悲しいものになる。
披露宴はたいていは事務所でする。事務所があまりに小さい場合や遠隔地の場合には、事務所を見てもらってから、他の場所でするというケースもあるが、ほとんどは事務所である。
事務所で飲み食いするため、時には赤ワインを敷いたばかりのタイルカーペットにこぼさたり(私の事務所披露の時のことであるが)、買ったばかりの20万円したソファーにいきなりタバコの焼け焦げをつけられたり(私の事務所披露の時のことであるが)することもある。
時には酔ってしまった先輩弁護士が居座って、事務所の主が帰るに帰れなくなる時もある。
私の事務所披露の時は200人近くの人が来てくれた。当時小さい事務所だったので、大変狭く申し訳なかったことを記憶している。
事務所披露宴は司会を事実上する人がいないと緩慢な感じになる。
たいていは、その主と関係が深い人が司会をする。
元ボス弁に挨拶をしてもらったり、そこそこ偉い弁護士に乾杯の発生をさせるなどを仕切るのである。
私は事務所披露の司会は既に5回以上しているが、事務所披露というのは大変いい京都の伝統である。
事務所披露は何回行っても華やかでいいが、独立も最近は減ってきた印象がある。