読書日記「百年の孤独」
司馬遼太郎本を読んでいると、何回か出てくるエピソードがあるが、一つが日本の都であろう。
古来日本の都は私が今仕事をしている京都であったが、今は首都は東京とされている。
しかし、明治維新で天皇は東京(東の京である)に行ったが、実は遷都宣言は出されていないのである。
京都の人は、天皇が一時的に東京に行って、いつ戻ってくるのかと思っていたら、そのまま天皇は東京に居続け、対外的にも東京が首都となってしまったのである。
このあたりが日本人の面白いところである。
従って、京都の古い人は日本の首都は京都のままであり、天皇はいつか帰って来ると信じているというようなことも司馬は書いていたように思う(うろ覚えだが)。
日本人のいい加減さの象徴のような話である。
事実の積み重ねに弱いのである。
政治のやり方も、法的におかしいことを、既定事実の積み重ねで破っていくというのはよく使われる手法である。