依頼者は自分の事件の情報に飢えている

中隆志

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 多くの依頼者にとって、自分の事件の情報はすぐに欲しいものである。
 しかし、弁護士会の苦情相談窓口の担当をしていると、もっとも多いのは、「事件について一切報告がない」であるとか、「連絡をしても返してくれない」というものである。
 弁護士側が電話連絡できないのは、弁護士側で事件放置をしているからであることが多い。
 事件進行について依頼者は興味があるはずであり、情報は常に提供する必要がある。

 依頼者の側で準備すべき事項が出来ない時には、弁護士側から依頼者に連絡を積極的にとって、依頼者に用意をさせるということもプロとしてまた当然である。中には、「弁護士さんに頼んだし後は自分のことではない」という風情をしている依頼者も居ないではない。
 たとえば、申立をしたが、裁判所から補正を促され、必要な書類があればこれについても弁護士側から依頼者に積極的に連絡をしなければならない義務があるといえる。
 

 どのような形であれ、事件放置は許されない。
 準備に時間がかかる事件も確かにあるので、そのような場合は依頼者に進捗状況を連絡すべきである。
 その意味で、常に事件は管理しておく必要がある。
 記録だけに頼っているとつい忘れがちになるので、受任した事件は手帳に書いておいた方がいい。
 1週間に一度は手帳を見て、全ての事件を洗い出すくらいの気持ちが必要であろう。

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中隆志(弁護士)

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