読書日記「百年の孤独」
離婚の相談を受けるとき、「これは弁護士さんに相談するようなことではないのかもしれないのですが・・・」という話をされることがある。
離婚問題は、立派な法律問題ですよ、というと、相談者は安堵して相談を始めることが多い。ここにも誤解があるようである。
だいたい、借金問題(過払いを含む。債務整理、破産、個人再生などがこれにあたる)、離婚問題、相続問題(遺言のトラブルを含む)、交通事故、借地借家、貸金問題などで大半のトラブルを占める。離婚は法律相談でも数が多いのである。
妻側の相談を聞くと、これまたいろいろと誤解されていることが多い。夫に暴力を振るわれ続けて、ひどい怪我をさせられているような場合で、「立派な傷害事件で、それがいわゆるDVの典型ですよ」と言っても、妻側にもその認識がなく、逆に、相手方の夫にも、「妻を教育してやったのだ」というような意識が強く、「あなたのしていることは犯罪で、場合によれば警察にしょっぴかれることになるような行為だ」ということを電話で説明をしても納得をされないことが多い。
離婚では、テレビの影響か慰謝料を極めて高額に請求したいと言われるケースもある。ただ、日本の裁判ではなかなか慰謝料を高額に認めてくれるケースはない。懲罰的の賠償という制度がないためでもある。
慰謝料とは別に夫婦で築き上げてきた財産を分与する財産分与という請求も出来るが、この点でもどこまでが財産か中々揉めることも多い。
離婚専門という法律事務所はないであろうが、離婚事件でも偶にセカンドオピニオンを求められることがあり、「高額の費用を支払ったのに全然会ってもくれないし話も聞いてくれない」という苦情を聞くことがある。どの事件でも弁護士のすることは同じで、依頼者に対する報告・連絡・相談である。えてしてこういう事件では、びっくりするくらいの費用を取っていたりする。私は、離婚事件では特にそうなのだが、勤務弁護士からも費用が安すぎると叱られていて、今までどうやら他の弁護士と比較して安い価格で事件をしてきたようである。少しは上げたのだが、それでも勤務弁護士に言わせるとまだ安いらしい。
まあ、安かろう、悪かろうにならないように気をつけたいと思うのであるが。