読書日記「百年の孤独」
といっても私が蜂を食べた訳ではないのだが、以前、日曜日の昼間に昼寝をしそうになりつつテレビのチャンネルを変えていたら、黄金伝説という番組の再放送をしていた。あだ名付け芸人の猿岩石の有吉が、「蜂だけを食べて数日過ごす」というような内容で蜂を毎日取りに行っていた。
私は蜂の子を食べるだけかと思って見ていたのだが、番組では、最初はクロスズメバチ、次がキイロスズメバチ、最後が超凶悪な顔をしているオオスズメバチ(絶対オオスズメバチは皆前世で人殺しをしていると思われるほど凶悪な顔つきである)の巣を取り、蜂を素揚げにして塩を振って食べたり、蜂の子を甘露煮にして食べたり、蜂の子からスズメバチになりかけのさなぎを刺身(醤油だけをつけて食べていたと思う)という、一般的にはゲテモノ食いのようなことをしていた。
その前に巣を取るのも大変で、有吉は強運なのかテレビであらかじめ探していたのかはわからないが、次々に中々見つからないと言われるような巨大な巣を発見していくのである。
蜂は有吉は美味だと言って次々に食して行き、その中でもオオスズメバチがもっとも美味だというのである。
一般的には、蜂などの昆虫を食べる習性があるのは、内陸部の冬場に川魚も捕れなくなった時のためのタンパク質補給のためのやむを得ない代替措置であったと言われている。鯉を食べるのも内陸部な限られていて、海が近いところでは鯉が捕れても鯉には見向きをしない。鮒寿司をはじめとしたいわゆるなれ鮨も、内陸部で発達した保存食であり、代替措置であると言われている。
しかし、数が少ないものは珍重されるのが世間の常で、蜂の子やイナゴ、鯉や鮒寿司をはじめとしたなれ鮨も元々は代替食料であったはずが、今では珍味となっている。
私は蜂や蜂の子は食べる気もしないし食べたくもないが、蜂を食べると体が火照って強壮効果があるといわれていて、確かに蜂取り名人と呼ばれて出てきていたご高齢の男性たちは、皆それなりに歳がいっていると思われるが、ものすごく元気であった。
結論めいたものもないが、蜂を捕っている有吉たちは楽しそうで、何かうらやましい気持ちになったのだが、最後の方は寝てしまったので、たいしてうらやましくもなかったのかもしれない。