読書日記「百年の孤独」
私はタウンページに小さく広告を出している。
全く掲載しないのもどうかという程度であるし、最近は紹介者がない事件は、インターネットからの相談が多い(事案によっては相談に応じられない場合もあるのだが)。電話帳を見て・・・という電話は最近記憶では一例もないような気がしていて、今年の更新時期は広告掲載を見合わせようかとも思った。
しかし、やはり石原良純氏ではないが、インターネット環境にない人もいるであろうから、掲載をしている。
タウンページ広告では苦い思い出がある。
昔は、少しでも弁護士に対する相談の垣根を低くしようと、「お気軽にお電話ください」という一言を入れていた。弁護士事務所に電話するのが怖いという人のために少しでも心理的な垣根を低くしようとする試みであった。なお、今でも私も事務所は相談に対する垣根が低いことじたいは変わらない。
しかし、ある時に、いきなり電話をしてきて、「オレは困っているんじゃ。今すぐオレの話をきかんかい。」と突然怒鳴り声で言い出した人がいた。弁護士は信頼関係で成り立つ仕事なので、突然電話をしてきて、そのような物言いをする人の相談は聞けませんとやんわりと断ると、「おまえ、タウンページに「お気軽に」て書いているやんけ。あれはウソか。おまえ弁護士のくせにウソの広告載せてんのか」と怒鳴られたのであった。
そういう趣旨ではないと言って言い合いをして、電話を切ったのであるが、こういう異常な人から揚げ足を取られることもあったので、今ではお気軽に・・・という文言は消している。
いくら自分が困っているからといって、突然電話をしてきて、「自分は困っているから助けられるべきである。弁護士は自分のいうことを全面的に聞くべきである」というような態度の人の相談を受けようと思う弁護士はいない。
弁護士の側は出来うる限りの助力はしたいと考えているが、それを自ら出来ないような態度で接してくる人というのは、少なからずいるものである。
こういう、元々弁護士に連絡をすることについての垣根が低い人のための言葉ではなかったのであるが。
ヤレヤレ。