相手方に対する連絡

中隆志

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 私は事件の相手方に対する連絡は基本的に書面でしている。
 書面でする方が、こちらの主張が正確に伝わるし、相手方が相手方の依頼者に伝える時にも正確だし、「相手方から別紙の手紙が来ているがこれこれこういうように私は考えるがどうか」という程度の連絡文をつけて自分の依頼者に連絡が出来ると考えるからである。

 しかし、連絡を電話でしてくる弁護士が割合多い。書面を書くのが手間なのかもしれないが、これはいくつかの点でプロとしては怠慢だと考えている。

 まず1点目は、こちらにメモを取らせる作業をさせることである。メモを取る課程で、間違えるかもしれないし、手間を相手方にとらせるということである。
 2点目は、メモを取らせた内容を、こちらがこちらの依頼者に連絡する際、依頼者に正確を期すために文書にするのだが、その手間もかけさせることである。

 こみいった内容で、くどくどと自分の主張を述べる弁護士もいるが、「書面にしてほしい」と言ってもこういう弁護士はしないのである。

 様々な意味で、相手方に対する連絡は基本は書面(ファックスがあるので郵送しなくとも早く相手に到達するし、空いた時間に読むことが出来る)ですべきだというのが私の考えである。

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