読書日記「百年の孤独」
かなり前のことであるが、近畿大学の部員が強盗を働いていたということで逮捕されたことを受けて、同大学がボクシング部を廃部にした。
その廃部までのスピードは非常に速く、内外に波紋を呼んでいる。
まず、廃部とすることについて、部員達の意見を聴いたのかどうか、どういう手続が踏まれたのかが気になるが、一方的に廃部したような印象を受ける。
日本人心理として、江戸時代の五人組ではないが、集団の1人が悪いことをしたら集団で責任を取りましょうというのがあるのかも知れないが、これは論理的に考えれば何の解決にもなっていないのである。
監督責任ということがいわれるが、正直部の顧問の先生だって、隠れて個人的に犯罪をしていたものを黙認することはあまりあるまい。組織的にしていたというのであればともかく、部の中の一部がそうした行動を取ったからと言って、一定期間活動停止くらいがせいぜいではないか。
高校野球でも同じようなことが言われるが、たくさん部員がいれば中にはそりゃ悪いことをする奴が混じっているというのは統計学的にもあり得ることである。アリの中の働き蟻でもさぼる奴はさぼるのだが、そいつを排除すると、違うアリがさぼり出すということが観測されているが、一部が悪いことをしたからと言って、真面目にやっていた子の権利を奪う事が果たしていいことかどうかということなのである。
強盗を働いていた部員は刑法に従って厳罰に処されるべきである。情状酌量の余地が全くない犯行だからである(ただし、今後親族の援助などで被害弁償や示談をしたり、本人自身が反省すれば、それは良い情状になることは間違いない)。
私はこの、集団責任主義というのか、その考え方というかやり方が前からしっくり来ないのである。