訪問のルール

中隆志

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法律相談や打ち合わせ、場合によれば事務員の採用面接などで、法律事務所というのは基本的に来客が多い。
 先日、ビジネス関係の本を読んでいたら(書名は失念した)、「訪問のルール」ということが書いてあった。

 それによると、時間より少し前か、少し遅れる程度で訪問してくれる方がいいということであった。あまり前に来られても、こちらもしていることがあるので、その程度に訪問するのがマナーだと書かれていた。

 私の実感からしても、あまりに予定の時間より早く来られても困ることが多い。私が逆に訪問する時は、少し時間が早いと思ったらぶらぶら時間をつぶしてから大体5分前に入るようにしている。
 事務所での来客の場合、予定している時間よりも早く来られると困ることの方が多い。前にも来客を入れていることが多いし、裁判に出ていることもある。来客どうしが顔を会わさなくてよいように時間にある程度余裕を持たせて相談を入れているのだが、早く来られるとそのようなこちらの配慮が無駄になる。
 事務員採用の就職活動の時も、あまり早く来られると、前の人の面接がまだ終わっていなかったりするので、あまりに早く来られる人はそのような配慮も出来ないという判断になり不採用の可能性が高まるのである。

 このようなことからすると、来客はだいたい5分前に来てくれるのが望ましいように思う。私の事務所では、初めての方については、相談カードに住所氏名等を書いてもらうので、住所氏名を書いてもらうとちょうど予定の相談時間となるからである。

 やはり遅刻されるのはいい気はしない。私も極力遅刻はしないようにしているし、遅刻するときは連絡を入れる。遅刻されると、後にこちらが予定を入れている場合、その人の為に無関係な他の依頼者に迷惑をかけることになるので、やはり時間通りに来て欲しいと思うのである。

 私は裁判でもだいたい5~7分前には法廷に着いている。
 もちろん人間であるから様々な理由で遅刻する場合がないとはいえないが、基本的には時間は守るようにしている。
 弁護士の中には、必ずといっていいほど遅刻してくる人がいるが、その人が相手方の場合、その人のために私も、裁判官も、書記官も待たなければいけない。
 5分遅刻したとしても、それに関係する人が10人いれば、50分遅刻したことと同じだと何かの本で読んだが、本当にそう思うのである。

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