読書日記「百年の孤独」
世の中のことを全て経験したわけでもないのに、「こうだ」と語るヤツがいる。
えてしてこういう輩は、社会経験は逆にかぼそいし、世の中のことにも疎いことが多い。
私は弁護士という職業をしているので、人よりは世間の裏を見ることは多いはずであるが、私が弁護士という職業であることを知っていて、全く世の中のことを知らないとしか考えられない人間が、「人生とはこうだ」とか、世の中のことを語ってくることがある。
私はそういう時はほとんど相手にせず生返事しかしないことにしている。
推測するに、自分に自信がないからこそそのようなことを言って悦に入りたいのかとも思う。そういうことでしか悦に入れないというのは悲しいことである。
周囲から評価がされないがために、自らいろいろと虚勢を張るのである。
弁護士をしていると、中々断定するということは出来ない。冗談では断定できても、事件でも「事実はこうだ」とはいえない。当事者そのものではないからである。自分が経験もしていないことは断定できまい。
ことに何も経験も知識もなさそうな輩が語るのは、横で聞いていても見ていても失笑ものである。