読書日記「百年の孤独」
弁護士には危機管理能力が求められる。相手方との関係でもそうであるし、依頼者との関係でもそうである。危機管理能力とは、想像力であるといってもよい。こういう行動をした時に、後々どうなるか、どう展開していくかということを瞬時に考えられる能力が求められるといえる。
そのためには、どこかで自分を客観的に見ることが出来る能力が必要である。仕事などでいっぱいいっぱいの時は自分を客観化など出来ないので、出来ればいつも少し余裕が欲しいものである。
短絡的な犯罪が多いが、それも想像力が欠如しているためという一面もあるであろう。想像力を働かせれば、逮捕された後の自分の人生がどうなるか、相手の人生がどうなったか、その家族がどれだけ悲しむか、犯罪を犯した自分に関わる家族がどのような眼で一生見られるかなど、少し想像しただけでも考えられることはあるはずである。
こうしてみると、危機管理能力というか想像力は全ての人に本来必要なものであるだろう。