読書日記「百年の孤独」
就職活動をしていた時に、もう一ついわれたのが、「事件を頼むんやったら忙しい弁護士の方がいいんや。」ということであった。
忙しいと事件が出来ないのではないかと思って聞くと、「暇な弁護士は適当な仕事しかしないから暇なんや。忙しくて流行っている弁護士は能力があるから仕事が来るんや。忙しい弁護士は、仕事が来ても、自分の予定をすぐに組み替えて、新しい事件を引き受けて優先順位をつけて解決していける能力がある。もちろん忙し過ぎるのはいかんけ。忙し過ぎるとミスも出るし、事件放置も出る。そやけどほどほどに忙しい弁護士に頼む方が暇な弁護士に頼むより事件は早く解決するで。」ということをいわれた。
このことは、弁護士になって実感している。
横で予定を入れている手帳が見える時があるが、予定が真っ白でどこでも予定が入る弁護士を相手方にすると、書面が中々出てこない。裁判で中々予定が入らず、相当忙しそうな相手の弁護士からはきちんと書面が出てくる。
暇すぎる弁護士にも理由があるのである(独立したてとかはもちろんまだお客さんがついていないから暇であろうが)。
忙しすぎるのはいけないが、ほどほどに忙しい弁護士に事件は依頼すべきであるし、私自身、利益相反などがあって他の弁護士を探さないといけないとき、暇すぎる弁護士は候補にあがってこない。やはりそこそこ忙しいだろうが、「あの人ならきちんとやってくれる」という弁護士を候補にあげるのである。