読書日記「百年の孤独」
弁護士の質について、「勝訴率」ではかればどうかという議論が規制改革会議でされたことがあるようであるが、少し前であれば、貸金業者の代理人をしていれば欠席判決ばかりで勝訴ばかりであったろうし(最近は過払いばかりで逆に逆転)、利息制限法以下で貸し出している金融機関(銀行など)の代理人は勝訴ばかりであろうから、これまた勝訴ばかりであり、勝訴率などというのはアテにならない。
私のように一般民事を中心にして、特にこれという顧問もなく事務所をしていると、勝訴・敗訴は事件の筋や依頼者によるので、そもそも勝訴率ということで質をいわれると困るところがある。争点があり、微妙な事件で主張立証の工夫で勝訴したという事件の勝訴率でなければ意味がないが、私の3連勝のうち、2件はそうした事件であったが、1件は争点こそあるが、勝訴がみえみえの事件であった。
したがって、弁護士の質を考える上で勝訴率を持ち込もうとすると事件の内容に踏み込まざるを得ないが、それは守秘義務や調査の観点から不可能であろう。
ただし、これも私の主観が入っているので客観的にみれば3件とも難しい事件であったかもしれないし、3件とも簡単な事件であったかもしれない。
法律家の質ということがいわれているが、質とは何かというのは永遠の問いのようにもも思われる。ただし、最近新人の弁護士でいくら新人でも「ハア?」という弁護士がいることも事実ではあるが…。