読書日記「日本が売られる」
法テラスとは日本司法支援センターの愛称で、この支援センターの相談登録弁護士に登録していると一定の基準を満たせば無料で相談を受けることが出来る。たしか1事件につき3回という制限はあったが、本人の負担はなく、弁護士側には費用が入るので、利用のしがいはあるだろう。
法テラスは法務省の管轄下の団体なので、法務省の管轄下の団体の相談担当者になるのは嫌だとして登録していない弁護士もある程度いるが、私はあまりそうしたことには意地をはらない人なので、依頼者のためになるのであればと思い相談登録をしている。
実際に30分聞いて5250円(税込)を支払うという時に、「無料になりますよ」と言ってあげて手続を説明すると喜ばれる。もちろんお金がない人のための制度であるが、資力基準といって毎月の収入が少ない人が想定されているものの、普通の収入程度だとほぼ利用できる。
5250円あれば、お昼ご飯代の1週間分以上のこともあるだろう(毎日700円かけるとすれば、4900円である。たとえば市役所前で売っている弁当屋さんで、700円の弁当を買おうと思うと、相当いい弁当が買える)。そうした意味で私はよくこの制度を利用してもらうよう言っている。
相談票に書かないといけないので少しこちらの手間はかかるが、依頼者の方にとっていい制度だと思う。ただし、今のところ弁護士会館では使えないので、直接弁護士の事務所に申し込む必要がある。
相談費用がないとお困りの方は、一度検討してみられるべきである。法テラスに行けば、誰が相談登録弁護士かは分かる。
これもまた「高い」と言われている弁護士の敷居を下げる一つの制度であろう。