読書日記「百年の孤独」
ノウハウ本がやたら出ている。そういうノウハウ本はそこそこ売れるようであり、私も購入することがある。
しかし、ノウハウ本で気をつけなければならないのは、「そこに書いてあることを何も考えずに鵜呑みにして実行する」ということは避けなければならないということである。本当のノウハウというのは、人には教えたくないものである。
私もこのブログに書いているのは差し障りのな範囲であって、本当の私が培ったノウハウというものは、弟子又は親しい人で相談を受けた弁護士にしか教えていない。
ノウハウ本というものは、そこに書いてあることを一読して、自分に合うものを取り入れ、あるいは実行してみて合わなければ辞め、そこから新たな自分なりのノウハウを工夫することのきっかけとしてしか利用できない。
弁護士が自分の交渉術などを本に書いているが、本当のノウハウを本にしているのであれば随分お人好しだと思うし、今後その弁護士を相手にしたとき、そのノウハウ本を読んでいれば、「この弁護士の考え方はこんな形か」ということで予備知識を与えることになるであろう。私がブログで書いているのもその意味ではかなり減退した内容となっている。
一方、ホームページで「得意分野」と書いてあった分野で事件で対決した弁護士が、訴訟ではたいしたことがないことがある。ノウハウがあるはずなのにである。
よく本を読んだり最先端の議論は研究しているのであるが、机上の空論というか、実際の訴訟に即した活動が出来ていないのであろうと思う。訴訟はやはり何よりも経験である。
そういう弁護士に限って、「この分野では知識があるから」と自信満々なのであるが、はるかに経験で勝る弁護士には足下にも及ばない。実際の訴訟などは本に書いてあるように進まないからである。そういう意味で、「ノウハウ本」というのも、本は書いているし、よく調べているのだけれど、著者に本当にそれだけの経験があるかというのは一応疑ってかかった方がよいであろう。
どこまで信用するかは、やはり最後は自分の経験や感性によるところがあり、女性にもてるノウハウ本を出していた人物が準強制わいせつで逮捕されたりしたこともあるから、ノウハウ本は批判的に読んで取り入れるべきところを取り入れ、自分で適宜変えて実践してみなければだめであろう。