読書日記「百年の孤独」
破産する人の中には、非常に高い自動車を購入している人がいる。話を聞くと、借入が随分膨らんだ以降に何百万もする高い自動車をローンで購入している。どうしても必要であれば、借入と返済があるのであるから安い安い中古車でも買えばいいように思うのだが、そうしていない人が多い。私が乗っている自動車よりよほど高いものを買っている(私はマツダのデミオ。自動車に関しては、走ればいいというのが私の考えである)。
どうして買ったのかと聞くと、「家族で出かける時に必要だから」「通勤で必要だったから」というのだが、これだけ借入がある時点で自動車のローンを組んだら、さらに返済がきつくなることは見えていたのではないか、どうするつもりだったのかと聞くと、「いや、頑張ろうかなと思って」という返事しか返ってこない人が多い。また、自動車で出かけたあげく、家族の旅行費がなかったということで借入を増やしているケースもある。
私はよく、「精神論を聞いてるんじゃなくて、足し算引き算したらわかる話なんですけど」というと、「はあ」と言って理解していない顔をしていたり、「すいません」としょぼくれている。
また、自動車はローンで購入している場合、名義が自動車屋のものであったり、名義は破産者のものでも、所有権がクレジット会社に留保されていて、破産することをローン会社に通知をすると自動車が引き上げられる。自動車がどうしても必要だといって駄々をこねる依頼者もいるが、破産する以上これはやむを得ない。それを了解して貰えない限り、破産は出来ない。保証人がついているような場合、保証人が支払うことで本人が乗り続けられるケースもあるにはあるが、保証人には迷惑をかけることになる。
自動車を購入する時点で借入があるのだから、早晩このような結論となることは目に見えているのだが、だからといって本来の仕事以外のアルバイトをして収入を増やそうという努力もしておらず、「頑張ろうと思っていました」で終わっていることが多い。
最終的には引き上げられるのだから、最初から安い中古車でいいのに、と思う私なのである。