読書日記「百年の孤独」
同じ事件なのに、刑事と民事で結論が別れることがある。証拠に対する評価が、裁判官によって異なることがあるからである。
多重衝突事故で、交通事故の事件で刑事で有罪となってから、被害者に保険金を支払った他の加害者の保険会社から、過失割合に応じて支払った保険金を支払えという裁判を勤務弁護士の頃担当した。
本人に聞くと、刑事事件の頃は、ショックを受けていて警察にいわれるがままの調書を作成されたが、自分の車が被害者に衝突したかは、真実「分からない」ということであった。
そのため、実況見分調書や、道路の状況等いろいろと吟味し、警察での取調がいかに杜撰であったかや、警察が主張していて有罪となった事故態様では、客観的状況と矛盾するというようなことを主張したところ、民事では、「無罪」となった。すなわち、被害者の死亡には私の依頼者の行為の関与はなく、「損害賠償義務なし」で勝訴したのである。
これは刑事裁判での供述にとらわれることなく、客観的状況から認定してくれた裁判官も偉かった。
諦めないで、頑張るとたまにはいいこともあるものである