「塾ジイの日記」15 ー線で捉える学習方略ー
こんにちは。株式会社 宇加瑠出進学教室 広報部長の小曽利三太郎(こそり みたろう)と申します。この度弊社OBである塾ジイこと出口利光先生が行政書士試験に挑まれる旨お聞きしたのを受け、先生の奮闘ぶりをWEB社内報にて発信し、社員教育の一助になればとの思いから出口先生にご協力の依頼をさせていただいたところ、一升の日本酒にまんまとおびき寄せられ、ご快諾いただきました。本番組は先生の日記の内容を踏まえ、教務部長と法務課長との対談形式で進められます。私たち3人とも出口先生の元部下ですので、先生の本音を引き出せるのではないかと目論んでおります。今日は第2回の模様をお届けいたします。
☞「塾ジイの日記」【外伝その1】 https://mbp-japan.com/kyoto/kyoshin/column/5154907/
☞「塾ジイの日記」15 https://mbp-japan.com/kyoto/kyoshin/column/5155503/
小曽利:みなさんお疲れ様です。広報部の小曽利です。WEB社内報をご覧いただきありがとうございます。今回も「実録!出口先生のCHALLENジイの道」と題して行政書士試験を目指して日々奮闘されている出口先生のご様子をお伝えします。前回配信後多くの方々から「参考になった!」「もっと見たい!」等のお声を頂戴いたしました。では、コメンテーターをご紹介します。教務部の口咲武也(くちさき たけや)部長です。
口咲:口咲です。よろしくお願いします。今日は先生の学習方略のお話が聞けるとのことですので非常に楽しみにしております。
小曽利:そして、法務課の井矢多陽子(いやだ ようこ)課長です。
井矢多:よろしくお願いします。
小曽利:井矢多さん、出口先生に学習アドバイスをされているって聞いたんですけど本当ですか?
井矢多:誰から聞いたんですか?
小曽利:出口先生です。アドバイス料はミズナラのボトルだ、あの人は恐ろしい人だって仰ってましたよ。
井矢多:まあ、否定はしませんけどね。
小曽利:やっぱり本当だったんですか…何をアドバイスされたんですか?
井矢多:行政書士試験の練習問題量の確保と過去問演習のやり方をアドバイスしました。
☞「塾ジイのBAR」6 https://mbp-japan.com/kyoto/kyoshin/column/5154988/
☞「塾ジイのBAR」7 https://mbp-japan.com/kyoto/kyoshin/column/5155073/
口咲:出口先生の学習方略は如何でしたか?
井矢多:悪くないというか、すごく先のことを考えておられました。
口咲:先のこと?
井矢多:最終模試から本試験までの約50日間の学習準備をされています。
口咲:問題集を買い揃えたりですか?
井矢多:私がアドバイスした【選択肢型問題集】は買われたと思います。その問題集の情報をどう授業テキストと紐づけるか悩んでおられました。
口咲:なるほど。出口先生は中学3年生の英語を指導されておられるときも入試問題と授業テキストをパソコンを使って紐づけておられました。その発想でしょうね。
小曽利:その通りです。先日先生のお宅にお邪魔してそのデータを拝見しました。それがこちらです。
井矢多:あ、こ、これは…
小曽利:出口先生にこのデータを作成された経緯をお伺いしましたのでこちらをお聞きください。
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「先生、このエクセルファイルなんですが、どのような経緯で作成されたのですか?」
「当初はその日の授業の見直し(アウトプット)用にテキストの小見出しを授業中にスマホ入力していたんじゃ」
〈スマホ画面のイメージ〉
薬事法距離制限事件 155
要指導医薬品ネット販売規制事件 158
あん摩マッサージ指圧師養成施設不認定事件 158
酒類販売規制事件 160
憲法29条 161
財産保障の意義 161
森林法事件 162
証券取引法164条事件 163
奈良県ため池条例事件 165
☞「塾ジイの日記」7 https://mbp-japan.com/kyoto/kyoshin/column/5153854/
☞「塾ジイの日記」8 https://mbp-japan.com/kyoto/kyoshin/column/5153929/
「どのようにアウトプットするんですか?」
「小見出しを見てその意義や判例が想起できるか否かを確認するんじゃ」
「いわゆる【目次学習法】ですね?」
「その通りじゃ。小見出しにテキストのページ数を付しておけばすぐに該当ページに飛べるので索引としても機能すると思ったんじゃ。バスに乗っているとき等の【スキマ時間を活用できる】メリットも想定した」
「なるほど。で、このスマホに入力した情報がなぜあのエクセルデータになったんですか?」
「井矢多さんのアドバイスのおかげじゃ。市販問題集と予備校のテキストとの紐づけを可能にする【共通用語】つまり【判決日】じゃ。スマホのデータをエクセルに流し込み、そこに【判決日】と【条文番号】を追記するんじゃ。問題集の解説に記載されている【判決日】や【条文番号】を絞りデーター上で込み検索すればテキストの該当ページを瞬時に確認できる」
「な、なるほど…。しかし、入力の作業というか、手間が大変ではありませんか?」
「最初わしもそう思った。しかし、入力作業が【再インプット】になっていることに気づいた。入力中何度もテキストを見るから当然と言えば当然じゃな。パソコンへの【情報入力】という【作業】を通じて【〈予習=フレームづくり〉→〈授業=フレームへのあてはめ〉→〈復習=アウトプット〉】という方略パターンが一応完成したことになる」
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小曽利:口咲部長、如何ですか?
口咲:テキストの情報をエクセルに落とし込む手法は出口先生が現役時代からされていたものです。
小曽利:そうなんですか?具体的に何をされていたのですか?
口咲:小テストをデータ化されていたんです。
小曽利:小テスト?
口咲:授業の冒頭で実施される前回授業の確認テストです。そのテストをエクセルで一元管理し【テキストの該当ページ】【単元名】【授業日】【生徒の出欠状況】【問題形式】【生徒の週実テストの得点】等を入力、その基礎データを絞り込み検索して【生徒ごとの弱点克服問題集の提供】【入試問題解説のテキスト参照ページ提示】【質問対応時のテキスト参照ページの提示】【生徒からのオーダーメイドプリントの提供】等【生徒の自学支援教材作成】に活用されていました。おそらくその時の経験が生かされていると思います。
小曽利:今度是非その指導方略を直接先生にお伺いしたいですね。井矢多さんは如何ですか?
井矢多:私は判例の【判決日】による紐づけをアドバイスしたのですが、それを更に発展させ法律の【条文番号】も【共通用語】として活用されています。これであらゆる教材、問題集と授業テキストが完璧に紐づきます。この【常にテキストに立ち返る作業を瞬時に行う】方略によって、試験直前期の学習効率を究極的に上げることができるでしょう。【情報の集約と一元化】は資格試験においては合否の分岐点と言っても過言ではありません。入力作業が大変そうですが、【復習としての作業】と捉えられているのは良いと思います。
小曽利:【受験勉強はデータがいのち】ということでしょうか。
口咲:まさにそれが出口先生の指導の原点でした。
小曽利:なるほど。
井矢多:【条文番号】か…そこまで思いつかなかったな…私のアドバイスとして出口先生に伝えられたらシーバスもう一本貰えたのに…
小曽利:……
口咲:……
「やっぱりあの人は恐ろしいお人じゃ」
*参考書籍:「行政書士 シンプルで最強な合格戦略」横溝 慎一郎 著*drawn by 蒼りんごさん
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