「塾ジイの部屋」5 -模擬テスト活用法 その2ー
素材のうま味を活かしきる“例のやり方”
模擬試験は栄養満点!
こんにちは!お元気でお過ごしですか。
台風が通り過ぎ、ぐっと秋の気配が感じられるようになりましたね。お子様のご様子は如何でしょうか。
「塾ジイの部屋」では3回にわたって模擬試験について考えてみました。塾ジイが言うように模擬試験を上手く活用すると、大きな学習効果が期待出来ます。非常に重要なテーマですので今一度ポイントを整理しておきます。
まずは試験の事前準備です。
*「塾ジイの部屋」4 https://mbp-japan.com/kyoto/kyoshin/column/5116677/
総合範囲だからといって丸腰で受験するのではなく、事前に準備をして試験に臨むことが重要です。塾ジイは各教科のテーマを設定し勉強することを良太くんにアドバイスしていました。もちろん知識増強の為でもありますが、実はもうひとつ狙いがありました。それは良太くんに“悔しい思いをさせる”ことです。試験の結果に対して「くそっ!」という思いを抱かせるためには一定の“努力”が前提となります。その前提を作るために具体的な対策をアドバイスしたのです。「悔しさを着火剤にし、その熱量に頼ることなく淡々と作業をこなしていく」ことが、成績向上へのステップであると言えるでしょう。
次に試験後の対応です。
*「塾ジイの部屋」5 https://mbp-japan.com/kyoto/kyoshin/column/5118656/
模擬試験はインプットした知識をアウトプットする貴重な機会です。ここで重要なのは模試で引き出した知識を再び注入する作業が効果的であるということです。その意味で試験の記憶が鮮明であるうちの見直しが非常に効果的です。記憶はインプットよりアウトプットの方が定着しやすいと言われています。このアウトプットの作業を複数回おこなうことが重要です。知識の出し入れによって脳の海馬と呼ばれる部分が刺激され、知識が短期記憶から長期記憶のフィールドに移動することが脳科学の研究によって明らかになっています。
最後に成績データの活用です。
*「塾ジイの部屋」6 https://mbp-japan.com/kyoto/kyoshin/column/5119313/
これまでお話ししたように、模試の復習は知識を定着させるうえで非常に有効です。しかし全ての問題をマスターする必要はありません。正解出来なかった問題のみの復習で十分です。ここで有益な指標となるのが成績データ、いわゆる成績表です。様々なデータが記載されているので、これによりお子さまの学力や志望校合格への可能性を客観的に把握出来ます。特にデータ中の“正答率”を基にした見直しと整理が学習効率を高めるうえでのポイントです。塾ジイが言うように正答率が50%を上回る問題は全て取れるよう対策を講じる必要があります。学習の優先順位を決めるうえで模試のデータは力強いツールになります。
また、復習の作業を通して弱点情報の集約(誤答情報を塾テキストやノートへ落とし込む)をしておくと出来なかった模擬試験が入試直前期での追い込み用教材として機能します。これらのやり方は塾で指導されることもありますが、親御さんからお伝えいただいても良いでしょう。
スランプは必ずやってくる
以上のようなサイクルを模試ごとに回し習慣化を図っていけば、たとえ志望校のレベルに到達していなくても合格可能性を日々高めることが出来るでしょう。学校行事(体育祭や文化祭等)が忙しい中での学習時間の確保、思うように成績が伸びない中での受験勉強の継続… やりがいのある学校行事の合間を縫って、受験勉強という“イヤなもの”に如何に向き合うか。9月~10月はそういう意味で大きな山場です。とは言うものの、感情を棚上げしつつ目標への歩みを進めることは、大人である私たちでも並大抵なことではありませんよね。そこは理解してあげたいものです。
次回はこの時期(9月~10月)ならではのポイントについて考えてみます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
寒暖の差が激しく体調を崩しやすい時期です。ご自愛ください。
それではまたお会いしましょう。
*参考文献:「東大教授が教える!デキる大人の勉強脳の作り方」池谷裕二 監修
お知らせ
広く学習相談を受け付けるため、学習相談専用のフリーダイヤルを開設しております。
「久保先生の学習相談ダイヤル」:0120-770-878
お子様の学習相談や受験についてのご相談電話を多数いただいております。
電話受付:祝日を除く、火・金の13:00~18:00
*9/23(祝)はお休みさせていただきます。
お子様の勉強についてお気軽にご相談ください!