塾選び
最近、通塾しておられないお子様をお持ちのお母様から「集団指導と個別指導の違いを教えてください」というご相談を何件か頂いております。そこで前回は京進を例にとって集団指導(クラス指導)の形態と特徴、メリットと注意点についてお話しました。今回は前回同様、2015年にアップさせていただいたコラムを編集して、京進の個別指導(スクールワン)の形態と特徴、メリットと注意点についてお話したいと思います。
【個別指導】
<形態>
教室をブースに区切って、講師1名に生徒が2名で授業をします。生徒2名は同じ学年とは限りません。入室時、原則として学力診断テストは実施しません。入室基準につきましては教室としてのルールに則って判断します。授業形態は、例えば1コマ80分の授業ならほぼ40分解説、40分演習という事になります。片方の生徒に解説している間にもう片方の生徒が問題演習をします。
<特徴>
集団指導(クラス指導)と違って決まった教材、カリキュラムなどはありません。「学校の進度で進んで、学校の復習が出来るようにしたい」あるいは「学校より少し先取り学習をしたい」など、可能な限りご要望にお応えします。また、担当講師についても例えば「優しい女性の先生が良い」などのご要望にも可能な限りお応えします。通塾曜日や時間については教室長とご相談いただいて決めていただく事が出来ます。授業進度については、個別に生徒の学力を見てカリキュラムを進めますので、無理なく学習を進める事が出来ます。また、集団指導(クラス指導)のようにテストが頻繁にあるわけではありませんので、「テストに振り回されたくない」というお子様は個別指導を選ばれる場合が多いようです。
<メリット>
①自分のペースで勉強出来る
個別指導には集団指導のような決まった教材やカリキュラムはありません。あくまで個人に応じた教材、カリキュラムで授業を進めます。学校の授業と同じペースで勉強したい、というご要望にお応えする事も出来ますし、弱点箇所に遡ってやり直しをする事もできます。また、学習ペースが速いお子様の場合は学校の授業を先取りして進むことや次の学年の学習内容を先取りして進むことも可能です。
②分からない所をその場で聞くことが出来る
個別指導の場合、講師が隣にいます。京進の場合、指導形態が講師一人に生徒二人ですので完全にマンツーマンという訳にはいきませんが、「分からない所を聞く事が出来なかった」という事はまず発生しません。疑問点、弱点は授業中に解消する事が出来ます。
③通塾曜日や時間を選ぶ事が出来る
京進の場合、平日の授業時間は17:00~18:20、18:30~19:50、20:00~21:20で設定しています。入室の時に受講科目、通塾曜日、通塾時間を教室職員と相談して決めていただく事が出来ます。例えば「受講科目は英語と数学。授業は毎週火曜日の20:00~21:20が英語、金曜日の20:00~21:20が数学」と決めれば、その後毎週、決まった曜日と時間で通っていただく事になります。
④先生の希望が言える
ご希望をおっしゃっていただければ、出来るだけご希望に沿うような先生を選びます。また、先生とどうしても相性が合わない場合は、先生の交代も可能です。
<個別指導にお通いいただくにあたっての注意点>
①「分かったつもり」で終わらせない
京進の個別指導は講師一人に生徒二人、1:2の授業形態をとります。講師との距離も近く、分からない箇所はすぐに聞くことが出来ます。そこで注意して頂きたい事は「分からない所を先生に聞いて、分かった」で終わらせないで欲しい、という事です。確かに説明を聞いた時点で、お子様は「分かって」おられます。しかし、そのまま復習をしないと、せっかく「分かった」事を忘れてしまいます。その結果、テストなどで「塾で習って分かったはずなのに、出来ない」という事になりかねません。「分かったつもりなのに出来ない」という状態です。お母様、お父様は「個別指導に通っているのに何故、成績が上がらないのか?」と、お子様を責める事になりかねません。それを防ぐには、「塾で習って分かった事を必ず、出来ればその日のうちに復習する」事です。たとえ15分、20分でも良いので、塾で習った事を紙と鉛筆を使って、自分で正解が出せる所まで復習してください。その際、説明を聞くまで分からなかった問題にチェックしておきましょう。それがお子様の弱点です。テスト前などには、チェックのついている問題を優先的に復習すれば効果的です。
まとめると、授業で説明を聞くまで分からなかった問題はチェックを付けておく→チェックのある問題は紙と鉛筆を使って復習する→テスト前にはチェックのある問題を優先的に復習する、という事になります。
確実に復習をして、塾の効果を上げるようにしていただければと思います。
② 通塾の目的を明確に
通塾の目的を明確にする事は集団指導、個別指導ともに重要ですが、特に個別指導に通う場合はしっかり考えていただきたいと思います。集団指導の場合は決まったカリキュラム、教材が用意されており、そのカリキュラム通りに勉強していく事になりますが、個別指導では、あらかじめ決まったカリキュラムや教材はありません。個別にご要望をお伺いして、出来るだけご要望に沿う形でカリキュラムや教材を選定する事になります。「学校と同じくらいの進度で進んで苦手科目の成績を上げる」「得意科目は次の定期テストで満点を取る」など、通塾の目的を明確にしていただく方が効果は出やすいと思います。
2回にわたって集団指導と個別指導についてお話しました。
集団指導と個別指導、どちらが優れている、という事ではございません。
お子様の特性にあった指導方法を選んで頂ければと思います。
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