2014年関西地区中学入試について 第2回
前回は中学入試に向けてお子様の得点力をアップするために保護者として気を付けたい事をお話しました。
今回は中学入試に向けて塾の講師に質問する際の効率的な質問の仕方をお話したいと思います。
1.質問する前に自分で可能な限り考えよう
質問する目的は得点力アップです。そのように考えると親が子どもに「分からない所は全部先生に聞いてきなさい」と指示して子どもが何でも塾の講師に聞いている場合、ほぼ確実に得点力は伸びません。この場合、「先生に聞く」事が目的になってしまって、「自分で問題を解く」事が出来なくなるからです。また、子どもの依頼心ばかりが強くなり、これも自分で解く事が出来なくなる要因になります。同時に、大量の問題を質問した場合、復習も追いつきません。先生に質問してその場で「分かったつもり」になっても、復習しなければ得点力が上がりません。つまり、「分からない所は全部先生に聞く」というのは、一見効率的でありながら、質問した時間が無駄になり、実はもっとも非効率的な質問の仕方と言えます。分からない所は解答解説を読み、まずは自分で可能な限り理解して自分で出来るようにしましょう。自分で考え、とことん努力してもどうしても分からない箇所を聞いた場合に、その問題と解き方は確実に記憶に残り、得点力アップの原動力になります。
2.質問は具体的に
生徒によく見受けられる質問の仕方に、問題を指さして「先生、これ・・・」というものがあります。この場合、質問された講師は生徒が、どこが分からないのか、どこで躓いているのかが分かりません。そのため、質問された問題をはじめから解説して生徒から「そこは分かっています」と言われたりします。質問する際には「自分はここまで考えました。ここからが分かりません」と、自分が解いたノートを講師に見せながら質問するのが良いでしょう。こうすれば、自分が分からない箇所を最短の時間で的確に聞くことが出来ます。
3.質問する際は講師にアポを取ろう
塾の講師は授業を終えて5分程度の休憩時間に次の授業の用意をして次の授業に飛び込む、というような時間割は珍しくありません。5分程度の休憩時間に生徒がいきなり質問を持ってきても十分な対応は出来ません。生徒にしてみると、「質問に行ったのに無視された」という印象を持つ場合があります。質問したい場合は質問したい講師に質問出来る時間を聞いておきましょう。その際、質問したい問題とその解答解説はコピーして講師に渡しておきましょう。講師がいきなり質問を受けた場合の対応としては、問題を読み、問題を解き、万一にも間違えていないか、別のさらに簡単な解き方が無いかを解答解説で確認した上で、生徒に説明する、という流れになります。先に問題と解答解説を渡しておく事で、講師が問題を読み、解き、確認する時間を省く事が出来ます。なお、集団指導の塾では「個別の質問は受け付けない」というルールを設けている場合もあります。その場合は個別指導の塾を併用して個別指導の授業で質問すると良いでしょう。
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