「塾ジイの日記」32 ―諦めという名の鎖を身をよじってほどいてゆく―
6月6日(日)に実施されます『全国小学生テスト』は、
お近くの京進でも受験していただけます。
京進のHPでもお知らせしていますのでご覧ください。
テストは小学2年生から5年生が対象です。
低学年のかたでも、解答用紙の使い方の説明や、
マークシート記入練習などの時間もしっかりとっていますので、
初めてでも心配は無いと思います。
今日は、
テストに関連して、小学校低学年の生徒たちが、京進の『学力診断テスト』を受けに来てくれた時のエピソードをお話しようと思います。
かなり以前の話ですが、おそらく今も、あまり状況は変わらないと思います。
当日の朝、
お母さんやお父さんにつれられて、小さな子ども達が、にこにこしながら京進の校舎に入ってきてくれました。
「頑張ってね」
というお母さん方の声援を受けて、張り切って塾の階段を上っていきます。
上履きを持ってくるのを忘れて、塾の大人用のスリッパをかりた子は、
大きすぎるスリッパをはいてパタパタと上っていきます。
テスト会場の教室に入り出席を取ります。
中には、椅子に座ったら足が床にとどかず、足をプラプラさせている子も。
解答用紙の使い方の説明が終わり、いよいよテスト開始です。
皆、ちょっと緊張気味ですが、真剣に問題に向かいます。
テストが始まって、少ししてから・・・
「はい!」
と手が上がりました。
「どうしましたか?」
「この問題、どうやって解くんですか?」
「うーん、テストやから、教えてあげられへんねん。出来る問題をやっていこうね。」
「はい」
(表情はちょっと不満そう・・・)
少しして、別の子供からも手が上がります
「はい!」
「どうしました?」
「この答えは、あっていますか?」
と、自分が書いた答えを指差します
「ごめん、テストやし、それは言ってあげられへんねん。
自分が正しいと思う答えを書いておけばいいし」
「はい!」
中には、鉛筆が動かず、くらーい表情をしている子も。
体調が悪いのかと思い、声をかけます。
「どうしましたか?」
「(ちょっとべそをかきながら)こんな問題、習ってない・・・」
「じゃあ、習った問題から解いていけばいいしね」
テストが終了して玄関におりてくると、
めいめい、お母さんお父さんのところに急ぎます。
「どうやった?出来た?」
「うーーん。ちょっと難しかったかな・・・」
子ども達の表情からは、一仕事やり終えたような晴れやかな表情がのぞきます。
べそをかいていた子も、うそのようににこにこしています。
ここで、お母様、お父様方へお願いです。
テストに行く前に、かならずお子さんに言ってあげて欲しい事があります。
それは、
① 習っていない問題や難しくて分からない問題があっても、気にしないで良い。
それより、出来る問題をしっかり解いていこう。
② トイレに行きたくなったり、気分が悪くなったら、必ず先生(テスト監督)にいう事。
(これはテスト監督からも言いますが、お母様、お父様からも念をおしてあげて欲しいです)
なにより、過度の緊張は禁物です。
もちろん、初めて塾でテストを受けるわけですから、
子ども達には一定、緊張もあると思います。
でも、出来るだけ緊張はほぐしてあげてください。
楽しい気分で受けに来てもらうのが一番です。
これは、受験の本番でも同じです。
緊張しすぎると、実力は出せません。
まるでピクニックにでも行くような表情で、受験にきた子どものほうが、
良い結果が出る事が多いようです。
せっかくの機会です。
受験してくれた子ども達には、
「勉強は楽しい」「テストは楽しい」
と思える機会にしてあげたいものです。