実家を売却 ― 相続してから売却する場合の注意点
「中古住宅、いいなと思うけど……前に住んでいた人のことが、ちょっと気になる」
中古住宅を検討している方から、実はこんなお話を聞くことがあります。
お清めやお祓いは、必ずしなければならないものではありません。
する人もいれば、しない人もいます。
大切なのは、やる・やらないの正解を探すことではなく、家族みんなが気持ちよく新しい暮らしを始められるかどうかです。
今回は、中古住宅のお清めやお祓いについて、神社やお寺にお願いする場合から、自分でできる簡単なお清めまでご紹介します。
目次
前の住人が気になるのは、おかしいこと?
まったくおかしくありません。
たとえば、こんなご夫婦がいらっしゃいました。
日当たりも広さも理想どおりの中古住宅。ご主人は「ここにしよう」と乗り気です。
でも奥さまは、どこか浮かない顔。
帰り道にぽつりと、
「前の人、どんな暮らしをしてたのかな……」
と話されました。
家は、何十年も誰かの暮らしがあった場所です。
そこに新しく住むのですから、「一度きれいにリセットしてから、
自分たちの暮らしを始めたい」と思うのは自然なことだと思います。
中古住宅のお清めは必要?しない人もいる?
結論からいうと、中古住宅だからといってお清めやお祓いが必ず必要ということはありません。
お清めをする方には「新しい家族のスタートとして、けじめをつけたい」
「やっておけば、あとから気にならずに済む」という考えがあります。
一方で、「しっかり掃除やリノベーションをすれば十分」
「もともと縁起は気にしない」という方もいます。
どちらも間違いではありません。
ただ、家族の中に一人でも「ちょっと気になる」という人がいるなら、
その気持ちを置き去りにしないことも大切です。
大がかりなことをしなくても、家族で掃除をする、お塩で清めるなど、何かひとつ区切りをつける。
それだけでも、新しい家への気持ちは変わるものです。
お祓いはいくら?神社とお寺、どちらに頼む?
「せっかくなので、きちんとお願いしたい」という場合は、
神社やお寺に相談する方法があります。
神社では神主さん、お寺ではお坊さんに相談します。
どちらが正しいということではありません。
普段からお参りしている神社や、ご家族がお付き合いしている菩提寺などがあれば、まず相談してみるとよいでしょう。
一般的な目安は、
・時期 :鍵を受け取ったあと、家具を運び込む前
・時間 :30分~1時間程度
・お礼 :2万円~5万円程度
・神社の場合:初穂料
・お寺の場合:お布施
内容や金額は神社・お寺によって異なりますので、予約するときに確認しておきましょう。
また、お寺は宗派によって考え方が異なり、一般的な意味での「お祓い」を行わない場合もあります。
菩提寺がある場合は、「中古住宅に入居する前に、家でお願いできることはありますか?」と相談してみるのがよいでしょう。
お礼の金額やのし袋の書き方、お供え物を準備する必要があるかなども、一緒に確認しておくと安心です。
自分でできる簡単なお清め
「神主さんやお坊さんを呼ぶほどではないけれど、何かしておきたい」
そんな場合は、自分たちでお清めをする方法もあります。
窓をあけて、家じゅうを掃除する
まずおすすめしたいのが、これです。
窓や扉をあけて風を通し、家じゅうをきれいに掃除します。
閉め切られていた家に風が入り、ほこりや汚れがなくなるだけでも、家の雰囲気はかなり変わります。
「前の人の家」から「これから自分たちが暮らす家」へ。
最初の一歩としては、これだけでも十分だと思います。
粗塩でお清めする
一般的には、精製された食卓塩ではなく粗塩を使います。
部屋の四隅や玄関、水回りなどにほんの少しずつ置いたり、
まいたりして、終わったらきれいに片づけます。
日本酒を使う方法も
日本酒を少量使って清める方法もあります。
ただし、お塩やお酒は床材によってはシミや傷みの原因になります。
特に無垢の木の床や畳は水分に弱いため、量は控えめにして、終わったらきちんと片づけたり拭き取ったりしてください。
リノベーションするなら、お清めはいつがいい?
中古住宅を購入してリノベーションする場合は、引き渡しを受けてから、リノベーション工事が始まるまでがお清めやお祓いをしやすいタイミングです。
家具もなく、家が空っぽだからです。
そして、中古住宅のリノベーションを仕事にしていて感じることがあります。
それは、リノベーションそのものが、大きな「気持ちの区切り」になるということです。
古い壁紙をはがす。床を張り替える。キッチンやお風呂を新しくする。
自分たちが選んだ色や素材で家をつくり直していくと、工事が終わるころには、
「前の人が住んでいた家」から
「私たちの家」
へと変わっていきます。
リノベーションの良さは、性能やデザインを新しくすることだけではありません。
暮らす人の気持ちまで、新しい家へ切り替えていけるところにもあるのだと思います。
仏壇や神棚が残っていたら?
中古住宅では、まれに仏壇や神棚などが残っていることがあります。
私たちは、こうしたものが残っている場合、基本的には購入前に以前の持ち主さんに整理していただくようお願いしています。
前の方が大切にしてきたものだからこそ、前の方の手で区切りをつけていただく。
その方が、売る方にとっても、これから住む方にとっても気持ちのよい形だと考えているからです。
仏壇や神棚だけでなく、家具や物置の中身などの残置物についても、契約前に「何を残すのか」「何を撤去してもらうのか」を確認しておきましょう。
よくある質問
Q.お清めをしないと、何か悪いことが起きますか?
お清めをしなかったから何かが起きる、というものではありません。
新しい暮らしを始めるための「気持ちの区切り」と考えるとよいと思います。
家族みんなが気にならないのであれば、しっかり掃除をするだけでも十分です。
Q.お祓いの日は、大安がいいですか?
大安などの日を選ぶ方もいますが、必ずそうしなければならないものではありません。
神社やお寺の予定、引き渡し日、工事開始日などを考え、いくつか候補日を用意して相談すると決めやすくなります。
Q.中古住宅でもお祓いをお願いできますか?
相談できます。
中古住宅への入居前や、リノベーション工事を始める前にお願いする方もいます。内容や対応方法は神社・お寺によって異なるため、事前に問い合わせてみてください。
まとめ
大切なのは「気持ちよく、新しい暮らしを始められること」

中古住宅のお清めは、決まりごとではありません。
神社やお寺にお願いしてもいい。
家族で窓をあけて掃除をして、お塩で区切りをつけてもいい。
何もしなくても、家族全員が気にならないのであれば、それもひとつの選択です。
大切なのは、
「前の人が住んでいた家」から「これから私たちが暮らす家」へ、家族の気持ちを切り替えられること。
冒頭のご夫婦も、引き渡しのあと家族みんなで窓をあけて掃除をし、お塩でお清めをしてから工事を始められました。
そしてリノベーションが終われば、そこには以前とは違う、ご家族の新しい暮らしが始まります。
家族みんなが気持ちよく、
「ただいま」
と言える家になること。
それが、お清めをする・しないよりも大切なことなのかもしれません。
クラブハウスエステートは、熊本の中古住宅・リノベーション専門として、物件探しから住宅ローン、
リノベーション設計までワンストップでお手伝いしています。
「前の人が住んでいた家って、ちょっと気になる」
そんな数字には表れない不安も、遠慮なくご相談ください。


