Vol.47 ロバート・ツルッパゲとの対話から考える。知らんけど。

――プログラミング教育で見えてきた、創ることの意義
ゲームは私たちを夢中にさせます。
でも、その「ゲームの魅力」は「遊ぶとき」だけにあるわけではなく、「創るとき」に大きく発揮されると考えています。
最初のキャッチフレーズ
私がプログラミングスクールを立ち上げた当初、ある方が協力の中でくれた言葉がありました。
「ゲームは遊ぶより創るほうが楽しい」
この言葉の意味について、スクールを運営していくにつれて・・・
そして、子どもたちの笑顔や反応を見ることによって理解できるようになっていきましたが、さらにこのようにも感じました。
「ああ、ゲームを創るということ自体が、まるで友達を楽しませるためのゲームなんだ」
創ることで育つ力
ゲーム制作の過程では、デバッグという【やり直し】の連続となります。
だれも最初から完璧なものは作れないし、全ての最適なプログラムを理解してはいないからです。
少し作ってみては試す。そしてバグを見つけて直す。また作る・・・
さて、プログラミングスクールを運営しているうちにあることに気付きます。
それは、「完成してから見せたい」と考える子よりも、「途中まで出来たらすぐに友達に見せてやってもらう」子どもたちのほうが、どんどんスキルが身につき、そのスキルの習得や、何が面白くなかったかなど、ゲームそのものの問題点を見つける能力の成長が早いのです。
- どこが面白くないか
- どうすれば改善できるか
- エラーの原因は何なのか
こうした気づきの速度が違うということです。
もちろん、ただ速いほうがいいとは一概には言いません。
その子がどのくらいの時間、期待する成果を信じて作業を続けられるのか。それを見ることもまた、同じようにとても大切だからです。
私はときどき、子どもにこう声をかけたります。
「どこまでできた?教えて!楽しみにしてたんだよ!」
この声掛けは、出来るだけ「偽りのない期待に満ちた表情」で、かつ、「まるで子供のように」聞く必要があります。
そうすることで、この一言が、子どもたちのモチベーションをぐっと引き上げてくれる結果を得られるのです。
「不確定」と「期待」が生み出す魅力
ゲームの魅力には、「不確定」と「期待」という2つのキーワードがあります。
- どんな展開になるかわからない =不確定
- 信じている結果を得られるかもしれない =期待
この2つが合わさることで、私たちはゲームに夢中になります。
私は、プログラミングスクールでのゲーム作りや学習を通して、子どもたちには、この不確定(VUCA)な世の中においても、
⇒【①不確定さを楽しめるほどの力強さ】
と、自分の期待を世の中の状況にも重ね、ちゃんと
⇒【②自分自身という作品を創り上げることができる】
ように育ってほしいと考えています。
ゲーム作りという挑戦には大きな意味があるのです。
「自分という作品」を創る力を
いつしか、さいしょに誰かから受け取ったキーワードは、自分の中で次のような言葉に変わりました。
- 「遊び」が「学び」に変わる教室
- 自らの選択肢を探し出し、自分の力で選択できる力
世の中がどうなろうと、スタパ!の教室(※プログラミングスクールのこと)に関わる生徒には、そういった力強い生き方が出来る人になって、幸せを勝ち取っていってほしいと願っています。
「遊び」が「学び」に変わる教室



