Vol.32 子どもはゲームを作ると「先生」になる― プログラミング教育が教えてくれる「伝える力」 ―
映画『マインクラフト ザ・ムービー』を観てきました~!(*'▽')
正直、SNS界隈やすでに観られた方の評価が厳しいところも多々見られるため、どうだろうなぁ・・と思いつつでしたが、なんのなんの!!!
想像以上に面白くて、ストーリーにちりばめられた様々な隠された深いセリフや出来事が心に残る作品と思いました!
この記事は、タイトルにあるように少しだけ映画のネタバレを含みますので、「まだ観てないよ~」という方は、飛ばしながらお読みください。
映画のなかで最もぐっときたセリフ
「作ることは壊すことよりずっと難しい。だから悪者はすぐに壊す方を選ぶんだ。」
映画『マインクラフト ザ・ムービー』作品中のセリフ
この言葉、ものすごく胸に響きました!
何かを作るって、時間も手間もかかるし、思った通りにいかないことだってある。
だから面倒に思えることがよくあって、ゲームのマインクラフトを楽しんでいる子どもたちの結構な数が、「壊すこと」を安易に楽しんでしまう傾向があったりします。壊したり過激な行動をする方がとっても簡単ですぐに快感を得られるんですもの。
そういった動画はYouTubeでも多くアップされていて、子どもたちの熱狂を比較的簡単に獲得しやすいところがあります。
だから、この言葉は普段破壊や過激な遊び方をしている子どもたちや、単なるゲームだと思い込んでいる保護者にとっては、とっても「耳に痛いセリフ」になるかなと感じました。
映画の中に隠されていた理念
映画では、ヘンテコなストーリーの中に、
- やり直すことの大切さ
- どんなときも学びながら前に進んでいくこと
などを面白可笑しいキャラのセリフや行動を通して自然と教えてくれているようでした。
失敗を経験したキャラクターがもう一度立ち上がって、自分の力でもう一度未来を作っていこうとする姿。
かっこ悪くてウザい大人だって、年齢に関係なく立ち上がって、子どもたちにかっこいい姿を見せることが出来ること。
など・・・・
あのかっこ悪い登場人物たちの映画やストーリーを見て、皆さんはどんな前向きで明るい教育的な要素を見つけられましたか?
ある一部の子どもたちの映画の感想は、「スティーブがかっこよかった」
だそうですよ!!!
髭もじゃで卑怯で、情けなくて、見た目もイケメンじゃないスティーブを見てですよ!?(*^^*)
それにはどんな意味が含まれているのでしょう。
「作る」=「魔法」
登場する人物の一人が、慣れないクラフトをしようとした時に「〇〇の魔法!」
と叫んでいました。
何かを材料に別の新しいものを創り上げることは、人間が出来るとってもユニークなスキルです。
それは、まるで「魔法」
のようなもので、しばしばプログラミング教育などにも使用される文法です。
自分の思い通りに何かを創れることを知れた人は、壊すことよりも新しい、よりよい環境を創り上げることに没頭するようになります。
プログラミングスクールを普段運営している中でも、やはりそういった子どもたちの行動の違いや、その後の結果(成長)の大きな隔たりは多く観察できたりします。
そういえば、2017年にスクールを始めた時に掲げた最初のキャッチフレーズは「遊ぶより創るほうが楽しい」
でした。懐かしい(*^^*)
皆さんは、マインクラフトをどのように遊んでいますか?
または、ご自分の子どもにどのように与えていて、何をしているのかを見たり、どのように評価したりしていますか?
マインクラフトは「与えるだけでは単なるゲーム」
ですが、大人がそこに介入して評価したり一緒にこだわりをもって遊ぶことで、実は「多くの生きた教育的要素を理解しながら体験することが出来るツール」
になります。
出来れば、「スイッチではなくてパソコン」で遊ぶと、知らず知らずに(※歪ではあるかもしれませんが)、パソコンの基本操作をおぼえたり、両手で違う作業(※キーボードとマウス)を同時に行うことが出来るようになったり、下を見ずにキーボードを打てるようになったり、MODなどの改造を考えようとすると「ダウンロード」や「インストール」や「ファイル」や「フォルダ」、「圧縮/解凍」のことをしったりできますので、必ずお勧めしています。
マインクラフトの特徴
マインクラフトゲームの最大の特徴は、プレイヤーの「創造性の自由」
が徹底的に尊重されているところです。
マインクラフトの生みの親であるMarkus “Notch” Perssonは、幼少期にレゴブロックで遊んだ経験があり、それが無意識のうちにマインクラフトの発想に影響を与えたと語っています。
実際、ゲームのシステムのクリエイティブモードは「世界最高の箱いっぱいのレゴ」
と形容されるほど、好きなものを好きなように組み立てられる場を提供していますね(^^)
Notchは、物語や固定化された目的を押し付けるのではなく、プレイヤー自身が「目的や遊び方を見つけ出す余地」を残すことを重視していたようで、実際に彼自身が「でき合いの美麗なセットの中を歩かせるような静的なゲームではなく、動的で相互作用する世界を作りたい」
と述べていますし、プレイヤーが「偶然発見する」
形でゲームの驚きを提供することに喜びを見出してもいたようです。
まとめ「自由な遊びが生む価値観」
マインクラフトに込められた理念は一言でいえば「自由な遊び」
かと思ます。
このゲームは「遊ぶ人それぞれが自分だけの物語や作品を作り出せる場」
を出来るだけ自由な形で提供しているのが魅力的ですよね!
それは他の大作ゲームのような緻密な演出体験ではありませんが、プレイヤーの想像力と創意工夫によって「無限に膨らむ可能性」を秘めているのではないでしょうか。
世界で一番売れているのは伊達ではないですね(*^^*)
マインクラフトは、まさに「創造することの楽しさと自発的に学ぶことの喜び」
を伝えてくれているもの。
何もない所から世界を作り上げていく過程には、失敗と発見がつきものですが、失敗しても何度でもやり直せますし、自分のペースで目標を設定して構わないのです。
結果的に、子どもから大人まで誰もが「クリエイター」
となり、「探検家」
となり、時には「エンジニア」
にもなれます。
この映画は、そんなマインクラフトの伝えようとしている大事な教育的観点と、人生の豊かさをユーモアたっぷりに伝えてくれていました(*‘ω‘ *)
どうです?見たくなりましたでしょ?www
ここまで書いていると、誰か界隈の人褒めてくれないかなw
とりあえず・・・マイクラしよっと(=゜ω゜)ノ



