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コラム
下水道工事の見積金額の差について②
2024年5月21日 公開 / 2024年5月24日更新
工事の見積もりは、高知グリーンプロジェクトでは、全てマイベストプロの掛水が行っています。もちろん内容のこだわりや少しでもいい提案を!と思うのもありますが、見積もりを作れる人材が育ってないというのもあります。
(正社員、募集してます\(^o^)/)
しかし忙しいからと言って下請け業者に見積もりを頼むようでは、その時点で何のこだわりもないということになりますので、どんなに忙しくてもグリーンプロジェクト流の譲れないこだわりを持った見積もりをしています。
では、今回の現場を例に【金額が安い見積もり】と【金額が高い見積もり】の違いについて説明します。
まず①【金額が安い見積もり】の計画図面
これは既存管を利用しての工事内容です。
図面のこの系統は樋が起点にあり、「生活排水」と「雨水」が一緒に流れています。
①の見積もりでは、起点にある樋の配管を近くの「雨水」の系統に接続します。さらに図面の上の方にある樋は、下水に接続したら不要になる側溝への放流管につなぎます。ここまではいいのですが、ここからが問題あり。
既存のマスの周りはコンクリートです。
フタには穴があり、降った雨がそこに流れ込むように勾配がついています。このマスを下水用に再利用して雨が入らないようにしてしまうと?
雨が降ると雨水はコンクリートに溜まったまま、蒸発するまで水たまりになってしまいます。そしてその水はけの悪さから汚れやコケがすぐに目立つようになります。
このことを知らず、もしくは理解せずに「安いから」と言って頼んでしまうと、工事が終わってから初めてそのことに気づくのです。もしそれを直してもらうなら、初めからそのことも含んだ工事より高くなってしまいます。
実際、工事の後にそいう状態になっても後の祭りです。
さらに安くするためには、このコンクリートのマスもそのまま利用してフタだけ雨が入らないようにしたりとか、樋を切り離しただけで垂れ流しすることもできます。それも理解した上でなら問題ないですが、そうではないことも多々あるようです。
一般のお客さんは工事の内容なんて口頭で聞いただけでは理解できず、「プロに任せれば問題ない」と思っていますが、業者により内容は様々で、さらに見る人によっても変わってくるのです。
よく、「同じ下水道工事なのに金額の差があるのはどうして?」と聞かれますが、「つなげればいいだけの見積もり」と、「予想できる不具合の解消まで考えた見積もり」とでは全く違う工事内容であることはわかると思います。「とにかく安く」というだけでは工事の内容に納得いかない場合が多いのです。
複数の会社から見積もりをとった方がいいと言いますが、せっかく違う業者に見てもらっても、多くの失敗はその見積もりの金額だけを見て内容を見ていないことにあります。マスも変えない、樋もつながないでは安くて当たり前でしょう?
次回は、【金額が高い見積もり】の内容のお話をします。
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