新NISA、使い始めたけど…「老後資金」とどう使い分ける?

「健康状態に不安があるから、住宅ローンは無理かもしれない……」
生命保険のご相談の際に、健康面の理由で住宅ローンが通るかどうかを心配されている方は少なくありません。
確かに、民間ローンの多くは「団体信用生命保険(団信)」への加入が必須です。団信の審査に通らなければ、ローンが組めないという現実に直面します。ただ、それでマイホームをあきらめるのはまだ早いです。
今回は、団信に通らなかった場合でもマイホームを実現するための「3つの解決策」をご紹介します。
「ワイド団信」という選択肢
まず検討したいのが「ワイド団信」です。これは通常よりも引受基準が緩和されており、持病があっても加入できる可能性があります。
金利は0.2〜0.3%ほど上乗せされるケースが多いですが、民間ローンの利便性を維持できる現実的な方法です。
「団信が通らなかった=住宅ローンが無理」ではなく、条件を変えることで新たな道が開けることもあります。
健康なパートナーを主軸にする「収入合算」
ご夫婦のどちらかに不安がある場合、健康な側を「主債務者(ローン契約者)」、もう一方を「連帯保証人」として支える方法があります。
この「連帯保証型」であれば、保証人側は団信の告知が不要なケースがほとんどです。最大のメリットは、お二人の収入を合わせることで「返済比率(年収に占める返済額の割合)」が改善されること。
一人の年収では厳しくても、二人なら銀行の審査に通りやすくなり、借入希望額を実現できる可能性がぐっと高まります。
団信が任意加入の「フラット35」を活用する
どうしても団信が難しい場合は、加入が義務ではない「フラット35」が強い味方になります。団信なしプランを選べば、健康状態にかかわらず融資を受けられるため、持病を理由にあきらめる必要がなくなります。
とはいえ、「保険なしでローンを組むのは不安」という方も多いと思います。
まずは、今すでにご加入の生命保険がある状態で、住宅ローンを組んだ場合の“万が一のシミュレーション”をしてみましょう。もともとしっかり保障に加入されている方は、再度シミュレーションしてみると「意外と団信なしでも困らない」というケースも少なくありません。
また、引受基準緩和型の生命保険など、審査が緩やかな保険を別途組み合わせて必要な保障を補うという選択肢もあります。
ここ数年、変動金利を選ばれる方が多い印象ですが、金利上昇の気配も出てきました。固定金利で返済計画が立てやすいフラット35は、将来の金利変動に一喜一憂したくない方にも相性の良い選択肢です。
おわりに ― 家族が安心して暮らすために
ほとんどの方にとって、マイホームは一生で一番大きな買い物です。団信ひとつであきらめてしまうのは、あまりにももったいないことだと思います。住宅ローンは「組むこと」が目的ではなく、「家族が安心して暮らし続けること」が目的です。
体調や環境に合わせた方法を選べば、必ず道は開けます。
もし今、不安を感じている方がいらっしゃれば、どうぞ気軽にご相談ください。あなたとご家族に合った、安心できる形を一緒に探していきましょう。



