キーボード打たないといけないなら私仕事辞めます

前回は、身近なものから小さく始めてみませんか、という内容でお送りしました。
今回は、SEとして活動するために大切な考え方をご紹介します。
最初は——「論理的に考える」です。
特にこの考え方が重要になるのは、ある業務をIT化しようとする場面です。
その際に必ず考えるべきなのが「費用対効果」です。
業務をIT化しようとすると、単純に「作業時間を短くしたい」と考えがちです。
しかし、その業務を「費用」として捉えると、考えるべき要素は時間だけではありません。
・その業務に関わる人数
・その人たちの給与
・場合によっては使用している機器の償却費
こういったものも含めて考える必要があります。
そしてIT化を行う場合、仮にあなた自身が開発を行うのであれば、
あなたの開発時間もまた「費用」となります。
さらに、PCやスマートフォン、タブレット、Wi-Fi環境、ソフトウェアや各種サービスを新たに導入する場合、それらのコストも当然含まれます。
その上で、
(IT化前の業務コスト − IT化後の業務コスト) > IT化にかかるコスト
となるのであれば、そのIT化には価値がある、という判断になります。
基本的にSEの仕事は、目の前の業務を数値化し、比較することです。
その尺度として最もよく使われるのが「お金」や「時間」です。
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次に重要なのが「コミュニケーション」です。
IT化は、必ず業務の変化を伴います。
そして多くの場合、人は変化を好みません。
特に、長年同じやり方で業務を続けてきた人ほど、その傾向は強くなります。
そのためSEの重要な役割の一つに、
(今風に言えば)IT化のメリットを関係者と共有する、という仕事があります。
昔であれば「説得する」と言われていた部分です。
もちろん、その前提として、
業務に関わる人たちが何に困っているのか、何に不満を感じているのかを丁寧に聞き取ることが必要です。
私自身、IBMに在籍していた頃(特に20代の頃)に、
「SEは黙々とプログラムを書くプログラマーとは全く違う」
とよく言われました。
実際その通りで、SEは人と会話しながら仕事を進めます。
現場の人たちと対話し、
「どこに問題があるのか」
「どんな仕組みがあれば楽になるのか」
を一緒に考え、最終的に「楽になった状態」を共有することが求められます。
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最後に「ユーザーの立場で考える」です。
私はこれを「使いやすいシステム」という言葉で捉えています。
たとえ機能的に正しく、今までの業務をすべて代替できるシステムであっても、
使いにくければ結局使われなくなります。
そうなれば、せっかくの開発の努力も無駄になってしまいます。
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ここまで挙げた3つの考え方は、
長年この業界で働いてきた中で、私の中に強く根付いたものです。
何かを改善しようとするとき、
私は必ずこれらを意識しながら、システム化の提案や開発を行っています。



