毎日がしんどいと感じるシニアシステムズ・エンジニアのあなたへ
これも、実際に私が担当した案件です。
こちらのお客様では、もともと
「グループウェアを導入して情報共有を進めたい」
というところから話がスタートしました。
その流れで「では、どの製品を導入するか」という話になり、
お客様から「LINE WORKSを採用したい」というご意見をいただきました。
正直に言うと、当時の私は
LINE WORKSという名前は知っていたものの、
その機能についてはあまり詳しくありませんでした。
LINE WORKSの採用は、先方の社長様からのご要望でした。
現在、EXCELで作成している
タクシー(ハイヤー)運転手の前日分の乗車実績表を印刷し、
各運転手に配布している作業を自動化したい
というのが目的で、そこで出てきたキーワードが「API」でした。
社長様はすでにLINE WORKSについて勉強されており、
どのような機能があるのかも把握されていました。
ご提案いただいた仕組みは次のようなものです。
•EXCELで作成している運転手ごとの実績データを
LINE WORKSのAPIを使って
各運転手専用のドライブ(フォルダ)にアップロードする
•各運転手は、会社から支給された
LINE WORKSアプリをインストールしたスマートフォンにログインし、
翌日にそのレポートを閲覧する
という仕組みでした。
そこで私は業務内容を詳しくヒアリングし、
•実際のEXCELファイルの構成
•作成時の制約条件
•アップロード時の条件
•運転手の一覧
•セキュリティ上の考慮点
(レポートの閲覧範囲、退職・新規参加時の対応など)
を整理したうえで、
以下の処理手順で運転手ごとの実績レポートを自動配布するシステムを開発しました。
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処理の流れ
1.EXCELで運転手ごとの前日分実績レポートを作成する
(この処理はすでに自動化されていたため、そのまま利用)
2.運転手ごとのレポート部分を切り出し、PDF化する
3.作成したPDFファイルを、LINE WORKS APIを使って
各運転手に割り当てられたドライブへアップロードする
4.前日にアップロードしたレポートは、
同じ運転手のドライブ内にあるアーカイブフォルダへ移動する
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もちろん、この流れを決めるまでには、
•実際にLINE WORKSを触っての動作確認
•お客様への仕様確認
を丁寧に行い、
「これで大丈夫ですね」という安心感を共有したうえで
最終的な処理フローを決定しました。
ここでも、やはりAIは私にとって強い味方でした。
冒頭で触れた通り、
私はこの仕事を引き受けるまでLINE WORKSについて詳しくなく、
当然そのAPIについても知識はありませんでした。
それでも、ある程度自信を持って
お客様からのご依頼に対応できたのは、
APIを使ったプログラム作成をAIが支えてくれたからです。
正直なところ、今回は
「AIが書いてくれた」というよりも
「AIと共同で作り上げた」
という感覚のほうが強い案件でした。
最初はPDFのアップロードがうまくいかず、
何日か試行錯誤する場面もありましたが、
最終的にはその問題を乗り越えることができました。
そして、
この 1~4の処理を自動実行するために
Power Automate Desktopを使用 しています。
新しい環境では、
お客様はPower Automateを立ち上げて
業務フローの「実行」ボタンを押すだけ。
これまで行っていた
運転手ごとのレポートを印刷し、手渡しする作業は
完全に不要になりました。



