AI同士の戦いについて思う事
地方でITの仕事をしていると、今はまだ「当たり前にAIが使われている」とは言い難い状況です。
それでも近い将来、AIが当たり前に使わるようになると全ての業務を取り囲むIT環境がどうなるか考えてみました。
1.プログラミングが容易になったこと
もはや人間はプロンプトをAIに投げるだけで、プログラム自体はAIが書いてくれます。少しでもプログラムをかじったことのある人間であれば、あるいはまったくの未経験者でも、「その気」さえあれば以前よりははるかに短期間でプログラム作成ができるようになりました。
2.色々なシステムがWebベースで比較的リーズナブルな価格(サブスク)で、且つAPIを提供してくれている。今は多くのシステムがWebベースで動き、それらは割と安い金額で提供され、そしてAPIを提供しています。
3.入(出)力デバイスの充実
今は色々な業界で専用の入出力デバイス(特に入力装置)が充実化し、あちこちで「局所最適化」が行われています。これらの仕組みは、多くの場合印刷だけでなく読み取ったデータを電子化したファイルとして外部に出力することができます。
4.自動化支援ツールの充実
有名どころではPowerAutomateがありますが、(デスクトップ版は今でも無料で使用可能)。Zapierなんかも結構有名ですよね。
このような事を前提に、私の考える近い将来のIT環境というか業務を取り巻く環境がどのように変わるかを予想してみました。(単純にIT化が進むというものではなくもう少し具体的な意見です)
1.業務システムの多様化
会社の数だけ業務の形態があります。もちろん業界が同じであれば大きな業務の流れは似ていると思いますが、それでも特にデータの発生と社外に出す情報の出力は、会社が違えばまるっきり同じという事はまずないのではないでしょうか?
会社が違えば、その業務に携わる人、経営者の考えも違ってくるのではないでしょうか?
そしてなんといっても簡単にそれらを繋ぐ仕組みはできてしまう。その結果「自動化」は進みますが、会社毎にその自動化の内容は異なりその会社にとって最も使い勝手の良い「自動化された業務」が現れることになると思います。
2.システム構築価格の下落
前提として置いたサービスはどれも何百万もするような代物ではありません。そして後はプログラムの開発コストという事になるわけですが、これもAIによってプロンプトを提供すれば、自動的に作成されるようなったので価格が下がると思います。もちろんITサービス提供を生業にしている会社は、最初は現行の高額な価格で提供しようとするでしょうが、だれもが書ける時代になればそのコストは下がらざるを得なくなるのではないでしょうか。
3.IT中小企業の繁栄
1の結果、そして単純にIT(プログラミング)のハードルが下がることで、私は今までにないマーケットが生まれるのではないかと感じています。今までであればIT化したくても、価格が高すぎてITサービスの提供会社に開発を依頼できなかった、あるいはごく一部を開発してもらうといった会社でも、社内に人さえいれば今まで手の届かなかった開発ができるようになるのです。そしてその人もいないような会社でも、もしその会社が支払えるような金額でそのような開発ができる会社が現れれば、そのような会社に開発を頼む会社は沢山いるのではないでしょうか?小さな町の信用金庫、電気屋さんと同じノリで「小さな町のシステム屋さん」という会社が十分成り立つのではないでしょうか