古い住宅は建て替える?リフォームする?メリットデメリット
1981年6月以前の旧耐震基準で建てられた家は、耐震補強工事をおすすめしています。
ですが、それ以降に建てられていたとしても、耐震補強した方がいいのか、判断しにくいこともあると思います。
今回は、地震で倒壊する可能性のある、耐震補強が必要な住宅の共通点をご紹介します。
壁の量が少ない住宅は地震で倒壊する可能性も
2000年の耐震基準改正で、壁の配置や補強金具の義務づけが行われたのですが、それ以前に建てられた住宅の場合、壁が少なかったり、建物が倒壊しないように筋交いの入った耐力壁があったとしても配置が偏っていたりするケースもあります。
近年、耐震補強工事を行っているのは、内壁側から行っているケースが約8割といわれています。どういった家が耐震補強されているかというと、やはり壁が少ない家や壁が一方に偏っている家が多いです。壁全長の1/5に満たない面がある場合は補強した方がいいでしょう。
大きな吹き抜けや1階に車庫や店舗、大広間などがあると要注意
大きな吹き抜けや窓がある場合は、壁が偏っている状態になります。同様に部屋をふすまで仕切っている大広間がある場合は、柱や壁が極端に少ないので危険です。ほかにもドアやふすまの開け閉めがしにくい場合は、柱や壁がゆがんでいる可能性があります。
耐力壁の量と、バランスよく配置されているかどうかで耐震性が違ってくるのですが、1階が車庫や店舗になっていて、一方向に壁が入っていない場合も危ないケースがあります。
重い瓦や茅葺きなどで屋根重量が重いと地震の揺れで押しつぶされる可能性も
古い住宅ほど壁の量が不足しているケースが多く、さらに屋根の瓦が重い傾向があります。茅葺き屋根は重量が重いです。大地震の場合に屋根が重たいと倒壊して押しつぶされる危険性があります。
ほかにも、建物の形が正方形や長方形ではなく、L字型やT字型であったり、増改築を行っていたりするとバランスが悪く、地震の揺れに弱くなっているかもしれません。
また、柱や壁、外壁、基礎部分にひび割れや欠け、階段の上り下りに揺れを感じる、近くの道路に大型車が通るとサッシがガタガタいうなど、建物自体に劣化がみられる場合も危険性が高いです。