パーソナルカラーの4属性説に関する論理的考察

鈴木香加

鈴木香加

テーマ:パーソナルカラー・パーソナルカラー診断

こんにちは。
マイベストプロ神奈川のパーソナルカラーリスト 鈴木香加です。

私は色の専門家ですが、学者ではありません。ですが、法律を学んでいましたので、論理構造については敏感に反応してしまいます。
今回は、自分の整理のためにも、タイトルのようなことを考えるのもよいかと思い、筆を執りました。ご指導いただけましたら、幸いに存じます。


まず、色には①色相(色あい)②明度(明るさ)③彩度(鮮やかさ)があるとされています。
これを色の3属性といいます。


ところが、「パーソナルカラーの場合は4属性」という説が、現在多数派のようです。
「清濁」という新たな属性を加えるようです。

ちなみに、「清濁」とは、清色と濁色のことです。
清色は、最も鮮やかな色である純色に、白を混ぜた場合(明清色)と黒を混ぜた場合(暗清色)のことをいい、濁色は、灰色を混ぜた場合をいいます。
上記は、色彩検定にも書かれている、色彩理論の定義です。


なお、ベース(ブルべ・イエベ)という表現の要件も、そもそもパーソナルカラーは、まずすべての色をブルべ・イエベに2分するところから始めますから、①色相(色あい)に属すると考えます(ロバートドアの色彩メソッドの参照)。

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さてここから、私の論理思考に入ります。
私のすぐ思いつくところでも、以下の4つの問題点が浮かびます。

【1、色の3属性に対する例外の根拠】
そもそも「パーソナルカラーの場合」だけに、例外が認められる正当な根拠は、何か?

・私は分かりませんので、お聞きしてみたいと思っています。


【2、例外としての運用の問題点】
仮に例外として「色の4属性」が認められても、例外にすぎない以上、上記根拠から導き出される範囲での限定利用となります。パーソナルカラーに色の制限を課してしまうことになりますが、それでよいのでしょうか?

・実際の運用で、ジレンマがありそうです。


【3、「清濁」の要件について】
「清濁」とは、本来、有彩色の分類のときに使う用語です。

また、仮に「清濁」を属性に昇格させることの利点があるとしても、
実際に色を作るときに、①色相(3原色で作る)②明度(白黒グレーで色の明るさが変化する)③彩度(白黒グレーで純色の割合が変化する)・・・

では、「清濁」は何色で作りますか? また、白黒グレーですか。

・「清濁」で、また白黒グレーという違和感を感じるのは、私だけでしょうか?
白黒グレーばかり、色の属性がアンバランスと思います。

・「清濁」は、本来有彩色の分類です。属性にしてしまうと、無彩色の立場がない感じもしてしまいます。


【4、パーソナルカラーが「その人に似合う色」であるということを固定化しすぎる】
厳密に似合う色を決めようするあまり、ハンドルの遊びがありません。

・一年には四季がありますので、それぞれの季節によって美しく見える色がある、ということは、一般の人さえ、ざっくり感じています。例えば、春夏は明るい色だし、秋冬は落ち着いた色を好みます。洋服屋さん、化粧品売場もやはり、季節で商品が変わります。
日本に四季があるからだけでなく、ヨハネス・イッテンですら四季の美しさをその著書で賞賛しています(色彩の芸術)。
 他の診断方法でカバーするから!というのでは目先論。
今度は、その診断方法との理論調整が必要となります。ますます複雑です。
いつになっても、イメコンは専門学校から卒業できませんね・・・調整ばかりしていては、自分のパーソナルカラーまで見失いそうです。


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なぜ、パーソナルカラーの場合を4属性といったかは知りませんが、
「3属性」でも、理論的になんら支障はありません。
そのため、何でかしら?と思ってしまったわけです。
私の少しかじった法律の世界では、原則の例外は慎重にあるべきと考えられています。

このようなことをしていると、色の柔軟な活用に弊害もあります。

「パーソナルカラー=似合う色」しかイメージが出ないこと・・・

ですが、パーソナルカラーの可能性は、もっとたくさんあるのです!

商工会議所での私の所属は、経営サービスです。
いろいろ勉強させていただきました。感謝しております。
パーソナルカラーの可能性、喜びがこんなところにも、と驚いています。
売り手良し。

また、少ないながら、オーソドックスなセッションのお客様も3000人実績もあります。
買い手良し。

業界のエゴにならず、社会貢献に。世間良し。
近江商人ではありませんが「三方良し」というバランスで行きたい、と思います。
色で、皆様を楽しく幸せにできたら、本望です。


今日もお付き合いいただき、ありがとうございます。

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鈴木香加
専門家

鈴木香加(カラーコーディネーター)

トライカラーズ

パーソナルカラー及びそれを基礎としたファッション、メイク、フレグランスを通して「私らしいスタイル」を提案。特にメイクに精通しており、カラーとテクニックと商品知識を合わせ明日から変われるメイク術を実現。

鈴木香加プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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