新型コロナウィルスの緊急事態宣言解除において
今回も、大好きなフランスにまつわることを書きます。
パリで私が真っ先に訪れる場所が
パレ・ロワイヤルです。
そこは、1600年代の建築で、
王族の宮廷として用いられ
その後劇場が加わり
今では文化省などの省庁が入っています。
大きなフランス式庭園には
菩提樹の並木が真っ直ぐに整然と植えられていて
その木々の間の道を歩く時に
私は、何故かいつも、
「人生」を感じるのです。
その道の脇にはバラ園が庶民の憩いの場として解放されていて
また庭園を囲む回廊にはお洒落なアンティークのブティックや
レストランが並んでいます。
そして特に目を惹くのは
近代的な白黒のストライプ模様の円柱が設置されている中庭です。
古い歴史的建造物と現代アートが見事に調和し
そこはまさに私にとっては神秘的な空間です。
パレ・ロワイヤルの真っ直ぐに続く並木道を歩くとき
何故かフランクシナトラが歌った「マイ・ウェイ」の曲が
私の体の奥深い所から聞こえてくる感覚をいつも持ちます。
「I did it , I did it my way」(それが私の道だった)
そしてこの曲は実はオリジナルはフランスの曲で
「コム ダビチュード」(いつものように いつもと同じに)
というタイトルでフランスの国民的歌手クロード・フランソワが歌って
大ヒットしたものだということを最近になって知りました。
その後オリジナル曲をポールアンカがカバー曲として
英語版の「マイ・ウェイ」を制作したとのことでした。
「マイ・ウェイ」は自分の人生を振り返って
様々な思い出を懐かしく感じながら壮大な人生を感じる
そんな曲だと思っていたのですが
フランス語のオリジナルの歌詞は
男女のごく平凡ないつもの通り変わらない
少し切なくコミカルでもある日常生活を淡々と描いています。
なんてことない日常がいつものようにあること、
そしていつものように生きていくことが人生である、
ということなのでしょうか…
同じ曲でもこんなにも違う言葉の意味に驚きました。
フランスの常識を覆す冒険的な自由な発想と
そして、変わらないことの大切さ
この相反するように思える物の捉え方に
私は今日もまた、刺激と感動を感じながら
ワインを飲みたいと思います。
いつものように、いつもと同じに…