Mybestpro Members

椎名あつ子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

離婚のジレンマ

椎名あつ子

椎名あつ子

テーマ:ブログ

行動経済学に「サンクコスト」という用語があります。
Sunk=埋没したCost=費用、
つまり「支払い済みでもう戻ってこない費用」のことで
例えばある商品を販売するのに使った広告費は
その商品が売れても売れなくても取り返すことができません。
商品の研究開発費、人材の採用活動費なども成功・失敗にかかわらず
回収できないコストといえます。

経営判断には、たとえ過去に多額の費用を投じたとしても
将来性がなければそれを「サンクコスト」と割り切り
勇気をもって中断し撤退することが重要になります。
そしてこれはビジネスだけではなく
私たちの日常や人生にも多々あてはまります。

先日、今話題になっている「夫婦が壊れる時」という
ドラマを観ていて思ったことがありました。

このドラマは夫の度重なる裏切りに対して
それでも妻が子どもの為にもやり直そうと
再構築を覚悟し希望を持って進もうとしたのに
やはり裏切りが続いていることを知り復讐へと変わっていく…(?)
愛憎の狭間で揺れ動く
妻の姿勢が切なくも怖くなる内容なのですが…

ここでの夫婦カウンセリングでも
離婚をするか、それとも続けるのか、
または別居という形を取るのかなど
問題を抱えながらも「せっかく長年続いてきたのだから」
ここで別れてしまって自分のこれまでの人生を
「無駄にしたくない」という気持ちから
不本意な生活を続けてしまったり、
また、相手が巧みに浮気を隠し続けていたり
夫婦の共有財産を勝手に使っていたり
経済DVやモラルハラスメントで支配されていたり
経済的自立ができないことを利用されて
夫が好き勝手な生活をしていたり、
また、子どもへの言葉の暴力が続いていたり…
など様々なケースがあります。

離婚に関しての問題は法律も大きく関わることとなりますが
心理的には自分が今まで費やしてきた
「労力」、「時間」、「お金」を振り返る気持ちが
離婚という決断を鈍らせてしまっている場合も少なくはありません。

これこそが「サンクコスト」というジレンマなのかもしれません。

最近は特にコロナの影響からくる様々なストレスが
夫婦関係の亀裂へと進み悩んでいる人達が増えています。

大きな決断や覚悟する上でも一人で悩まずに
法律、精神、教育などの専門家に相談する事を
一度考えてみることも大切かも知れません。

そしてまた、経済について少しでも勉強することが
より客観的、理論的な考え方や判断を見い出してくれることにも
繋がるのかもしれないと感じた今日この頃でもありました。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

椎名あつ子
専門家

椎名あつ子(心理カウンセラー)

横浜心理ケアセンター

1対1のカウンセリングのほか、夫婦や親子など二人以上でのカウンセリングにも対応。モラハラやDVなど夫婦の問題や、職場のストレス、発達障害の相談にも多数の実績がある。医療や法律の専門家との連携も可能。

椎名あつ子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

夫婦・親子・精神疾患など多数経験豊富なカウンセラー

椎名あつ子プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼