子どものカウンセリング
テレビのトークショーで俳優の大泉洋さんが
「僕はとにかく期待に応えたいんですよ」と言ったのを聞いて、
彼の人気の源泉を見たような気がしました。
人に期待を裏切られるのは辛いものです。
期待が大きいと、期待はずれになった時の
失望の度合いも大きくなります。
また、成果や見返りを求めてなかったはずでも、
やはり相手の反応や行動が期待はずれでがっかりすることもあります。
あらかじめ期待しないでいれば、失望することもありません。
がっかりするくらいならはじめから期待しなければいい。
確かに自分を守るためには期待を持たない方が無難かもしれません。
しかし期待する気持ちを抑えてばかりいると、
諦める癖のようなものが身について消極的になり、
心を閉ざしてしまうことにもなりかねません。
期待をかける。
期待は人への信頼であり、
ひとつの賭け、チャレンジといっていいかもしれません。
失望を恐れていては何も始まりませんし、
喜びも発見にも出会えません。
もし期待はずれになっても「失望」は「経験」と読み替える。
ここで大事なのは、
失望を怒りに変えないことだと思います。
「あんなに期待したのに。裏切られた。頭に来た」となると、
せっかくの信頼や「チャレンジ」の心が毒に変わってしまいます。
「あの人に期待したけれど、もしかすると
自分の見方のここに間違いがあったのかもしれない」
「見返りを求めていなかったはずが、
いつのまにか過大な期待をかけていたのかもしれない」
いわば投資に対する自己責任のように分析する…。
ただ…私は、頭では分かっていても
なかなか行動にできないことも多く、
先日も老いた両親にたくさんの失望を感じて
何日間も心を痛め切ない思いをしたりしていました。
こうした経験や反省を重ねることが
いつかどこかで生きてくるはずだと思いたいですし
失望を恐れるあまり、
期待、希望、信頼といった心を閉ざしたくないものだと思っています。
あとは、大事なのはユーモアですね。
大泉洋さんの魅力はそこにある気もします。
年を重ねていてもまだまだ未熟で
人生アマチュアな私は
期待と失望の繰り返しをしながら
今日も精一杯生きています…。